TradingViewを使ってFX取引のチャート分析を行っているトレーダーにとって、証券会社(ブローカー)を切り替える際に「描画オブジェクトや分析を新しいチャートへどう移行するか」は大きな関心事です。JFXからFXCMなど別のブローカーへチャートを切り替える際に、トレンドラインやテキスト、図形などをうまく移行する方法とその際の注意点を解説します。
TradingViewにおけるブローカー別チャートの違いとは
TradingViewは複数のFXブローカーのデータに対応しており、同じ通貨ペアでも「ローソク足の始値・終値・高値・安値」が微妙に異なる場合があります。これは各ブローカーが提供する価格配信の時間差やスプレッド設定の違いによるものです。
そのため、JFX上で引いたトレンドラインが、FXCMに切り替えた際に完全には一致しないケースがあるのは避けられません。この点を理解した上で、移行後に多少の補正が必要となる前提で操作しましょう。
オブジェクトのコピーと貼り付けの基本手順
TradingViewの有料プランでは、描画オブジェクトを一括コピー・貼り付けすることが可能です。以下は基本的な手順です。
- 1. JFXのチャートで対象の時間足(例:日足)に切り替える
- 2. オブジェクトツリーを開き、Ctrl+Aで全選択するか、特定のオブジェクトを選択
- 3. 右クリックから「コピー」を選択
- 4. ブローカーをFXCMに切り替え、同じ時間足に合わせた上でチャートを表示
- 5. チャート上で右クリックし「貼り付け」を選択
時間足を合わせてから貼り付けを行わないと、オブジェクトが意図しない時間足に表示されるので注意が必要です。
時間足ごとの描画管理とトラブル回避
TradingViewの仕様では、「描画オブジェクトを表示する時間足」を細かく設定できます。オブジェクトを貼り付けた後は、以下のような確認と調整をしましょう。
- 描画を右クリック → 「設定」 → 「表示」タブで、表示する時間足を制限可能
- 例:4時間足のトレンドラインは「4時間足のみ表示」に設定することで、日足には表示されなくなる
- この設定により、複数の時間足の描画が重複して煩雑になることを防げます
時間足をまたいで描画されてしまうのは、初期設定が「すべての時間足に表示」になっているためで、これをカスタマイズすることで視認性を大幅に改善できます。
シンボル間で描画を再利用する裏技
TradingViewでは、「テンプレート保存」や「レイアウト保存」も活用できますが、これは同じシンボル(通貨ペア)内でしか完全に一致しません。JFXからFXCMなど、異なるプロバイダの同一通貨ペアにおいても、ティッカーが違えば描画は引き継がれません。
しかし、オブジェクトを選択して「コピー→貼り付け」であれば、目視で位置を修正しながら移行することは可能です。大量にある場合は、時間足ごとにセクションを区切って順番に貼り付け作業を行うとミスを防げます。
注意すべきポイントと作業のコツ
- 表示時間足の設定確認:トレンドラインごとに表示時間足を調整し、不要な重複を避ける
- プロバイダ切り替え時の再描画:ローソク足の形状が変わるため、一部描画の修正は前提
- 一括ではなく段階的な貼り付け:時間足ごとに移すことで混乱を回避
複数時間足にまたがるオブジェクトが多い場合は、「描画レイヤー」や「オブジェクト名」などを活用して管理すると作業効率が上がります。
まとめ:チャート内容の移行は「丁寧さ」と「表示管理」がカギ
TradingViewでのブローカー間のチャート移行は、有料プランの描画管理機能を活用し、時間足と表示設定を正しく調整することで、スムーズに行えます。完全な一致は難しいものの、描画の整理と表示制御を意識すれば、作業ストレスを最小限に抑えられます。
特にトレンドラインやテキストが多い場合は、段階的にコピペしていくスタイルを推奨します。ツールの仕様を理解すれば、TradingViewの強力な分析機能を異なるブローカー間でも最大限に活かすことが可能です。

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