CFD（差金決済取引）は比較的少ない資金で大きなポジションを持てるレバレッジ取引として人気があります。しかし、国内業者では「取引上限」が設けられており、大口投資家にとっては制約となることがあります。この記事では、複数の証券会社を利用することで取引上限を超えるポジションを持てるのか、その可能性と注意点について解説します。
CFD取引における「取引上限」の仕組み
国内のCFD業者では、1顧客あたりの建玉上限（取引上限）を設定していることが一般的です。これはリスク管理の一環であり、銘柄ごとや合計金額で制限されています。
たとえば、ある証券会社では「米国株式CFDの建玉上限は5億円相当まで」と定められていることがあり、これを超える取引はできません。
複数の証券口座を利用する戦略とは？
異なる証券会社（たとえばSBI証券、楽天証券、GMOクリック証券、DMM.com証券など）で個別にCFD口座を開設し、各社の上限内で取引を行うことで、実質的に合算でより大きなポジションを保有することは可能です。
実例として、A社で5億円、B社で5億円、C社で5億円、D社で5億円の建玉を保有すれば、理論上は最大20億円のポジションを分散保有できます。
実際に注意すべき3つのリスク
ただし、複数口座の運用にはいくつかのリスクや注意点があります。
- 管理の煩雑さ：複数のプラットフォームでポジションを追跡し、証拠金維持率を維持する必要があります。
- 異なるスプレッド・手数料体系：同じCFD銘柄でも業者によって取引コストが異なります。
- 強制ロスカットの連鎖：ある業者でロスカットが起きた場合、他の業者のポジションにも影響が及ぶ恐れがあります。
そもそも取引上限に達するケースとは？
取引上限に達するのは、大量のレバレッジを活用するトレーダーや法人、ファンドに多いです。一般的な個人投資家にとって、数億円のポジションを持つことはまれですが、戦略的に資金を分散させたい大口トレーダーにとっては知っておくべき知識です。
法人化や海外業者の活用も選択肢に
取引上限を柔軟に管理したい場合、法人名義でのCFD口座を開設することで、別枠の上限を得られることもあります。
また、CMCマーケッツなどの海外CFD業者を活用することで、国内よりも高い上限・低い手数料・広い取扱銘柄のメリットを享受できるケースもありますが、為替リスク・出金リスク・信託保全の有無などに十分な注意が必要です。
まとめ：戦略的に業者を分けて運用するのは有効だが、慎重な管理が不可欠
複数の国内CFD口座を使って取引上限を合算で拡大することは、理論的にも実務的にも可能です。ただし、それには綿密なポジション管理やリスク対応が求められます。
自分のリスク許容度と管理能力を見極めながら、分散運用を戦略的に行うことで、より大きなリターンを目指すことも現実的に可能になるでしょう。
こんにちは！利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント