デイトレーダーにとって、空売りは欠かせない戦術の一つです。しかし、プレミアム空売りが提供されていない貸借銘柄を取引する場合、売りから入る方法に制限があるため、戦略の工夫が求められます。本記事では松井証券ユーザー向けに、代替手段や実践的アプローチを解説します。
松井証券の空売り制度の基礎知識
松井証券では、一般信用取引(無期限/短期)と制度信用取引が提供されています。しかし、貸借銘柄でもプレミアム空売り(プレ空)対象外の場合、売建のチャンスが限られます。
プレミアム空売りとは、証券会社が確保した株を高い貸株料で売建できる仕組みで、貸借銘柄の中でも人気のある銘柄に対して使われることが多いです。
制度信用取引で売る方法
貸借銘柄であれば、プレ空がなくても制度信用を使って空売りすることが可能です。取引所から貸株を調達できる仕組みのため、一定の銘柄に限られますが、基本的には多くの流動性が高い銘柄が対象です。
注意点:逆日歩(品貸料)が発生する可能性があり、人気銘柄や需給の偏りがある銘柄ではコストが高騰する場合があります。
売りポジションが取れない場合の代替手法
プレ空も制度信用も利用できない場合、デイトレでの売り戦略を以下のように代替することが可能です。
- インバース型ETFの活用:日経平均などの下落を狙いたい場合、インバースETF(例:日経平均ベア型)を利用して間接的に売りのポジションを取る。
- オプション取引:信用取引ではないですが、リスク管理ができる売り戦略の一つです。ただし中〜上級者向けです。
- ヘッジ売り:別銘柄の売りポジションを使って、値動きの相関性を活かし全体のヘッジを図る戦術もあります。
買いだけでも利益を出す戦略
売建できない環境下でも、上昇局面に乗ることは十分可能です。たとえば以下の戦術が有効です。
- 押し目買い戦略:移動平均線やVWAPを活用し、サポートラインで買いを入れる。
- ブレイクアウト戦略:レンジ上限を突破するタイミングで成行買いを入れる。
- 出来高重視戦略:板情報や歩み値から出来高の増加を見て、トレンド転換を狙う。
銘柄選定の工夫が鍵
プレ空がない貸借銘柄でも、出来高や値幅がしっかりある銘柄であれば、買いポジションだけでもデイトレでの利益を狙うことが可能です。
具体的には、「日中のボラティリティが高く、板の厚みもある銘柄」が理想です。たとえば、直近で話題となっているテーマ株や材料株など。
まとめ:売建できない状況でも選択肢は豊富
プレミアム空売りがない貸借銘柄でも、制度信用や他の売り代替手段を駆使すれば、戦略は十分に成り立ちます。また、買い中心のトレードでも工夫次第で安定した成果を上げることができます。
松井証券を利用しているデイトレーダーの方は、自分の戦略に合わせて「売れない」場面での対応力を磨くことが、収益向上の鍵になるでしょう。

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