FXや株のチャート分析を行っているトレーダーにとって、朝の時間帯にスプレッドが大きく拡大する現象は非常に厄介です。特にテクニカル分析を重視する人にとっては、チャートが乱れたように見えるため、ストレスの原因になることも。本記事では、朝のスプレッド拡大が起こる仕組みや、それを避けるための対策について詳しく解説します。
スプレッドとは?基本からおさらい
スプレッドとは、通貨の買値(Ask)と売値(Bid)の差のことを指し、FX取引では事実上の取引コストになります。たとえば、ドル円が「買値150.10/売値150.08」であれば、スプレッドは0.02円(2pips)です。
通常、流動性の高い時間帯はスプレッドが狭くなり、逆に流動性が低い時間帯ではスプレッドが拡大しやすくなります。
なぜ朝のスプレッドは広がるのか?
多くのFX会社では、早朝5~7時頃(夏時間なら6~8時頃)にかけてスプレッドが拡大します。その理由は以下の通りです。
- 海外市場(ニューヨーク市場)が閉まり、東京市場が開く前の「市場の谷間」である
- 参加者が少なく取引量が極端に減少している
- システム的な再起動やロールオーバー処理による不安定な値動き
この時間帯は板の厚みがなく、業者側もリスクを回避するためスプレッドを一時的に広げています。
チャート分析に与える影響とは?
スプレッドの拡大は、特に短期トレードを前提とするテクニカル分析に影響を与えます。以下のような影響があります。
- ローソク足に異常なヒゲが表示される
- MACDや移動平均などのインジケーターに誤差が生じる
- 損切りや逆指値が意図せず発動される可能性がある
たとえば、朝6時台にボラティリティが急に大きく表示されるチャートを見て、過剰に反応してしまうのは避けたいところです。
スプレッド拡大への対処法
この現象を完全に避けることは難しいですが、いくつかの実践的な対処法があります。
- 分析対象から早朝時間帯を外す(5時〜8時の足は除外)
- スプレッドが狭い業者を選ぶ(スプレッド固定の業者など)
- 自動売買や逆指値設定は早朝にかからないように調整
- 時間軸の長いチャート(4時間足や日足)での分析に切り替える
多くのプロトレーダーは、早朝の時間帯は避けてトレードや分析を行うというルールを自らに課しています。
トレードスタイルによってはむしろチャンスになることも
意外かもしれませんが、スプレッド拡大時に相場が大きく動くこともあるため、リスクを承知で逆張りや高ボラ狙いのトレードをするトレーダーもいます。ただし、初心者がこの時間帯に積極的に参加するのはおすすめできません。
スプレッドが戻るまで待ち、流動性が戻ってきた段階からエントリーする方が、長期的には安定した成果に繋がります。
まとめ:朝のスプレッド拡大を理解してチャートを正しく読む
FXやCFDでのチャート分析において、朝のスプレッド拡大は「ノイズ」のような存在です。この時間帯を避けてチャートを読む工夫や、スプレッドに強い業者を選ぶなど、戦略的な対応が重要になります。チャートが乱れるのは市場の仕組みによるもので、焦る必要はありません。冷静に見極めてトレードの精度を高めていきましょう。

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