株式やFXの取引において、順張りの戦略で売指値を設定したにもかかわらず、価格が目標に達しているのに約定しないことがあります。このような状況に遭遇すると、なぜ注文が実行されないのか疑問に思うことでしょう。実は、売指値注文が約定しないにはいくつかの理由があります。この記事では、その原因と対策についてわかりやすく解説します。
順張りの基本と売指値注文とは
順張りとは、価格が上昇している際に買い、下落している際に売るという投資戦略です。この戦略は、トレンドに乗ることで利益を狙う方法です。例えば、価格が現在103円で、売指値100円で注文を出している場合、価格が100円になった時点で売りが成立するはずです。しかし、場合によってはその約定が実行されません。
まず、売指値注文がどのように機能するのかを簡単に理解しておくことが大切です。売指値注文は、指定した価格に到達した場合に売り注文を出すものですが、価格がそのまま動かず、または瞬時に通過してしまうこともあります。
売指値が約定しない理由とは?
売指値が約定しない理由として考えられるのは、以下のような点です。
1. 注文価格の価格帯での流動性不足
まず、売指値注文が設定された価格に達しても、その価格帯で取引されていない場合、約定されません。例えば、現在の価格が103円で、売指値が100円の場合、価格が100円に到達しても売り注文が成立するためには、その価格帯での買い手が現れる必要があります。もしその価格帯での需要が少ない場合、注文が通らないことがあります。
2. 価格のスリッページ
市場の変動が激しい場合、価格が設定した売指値価格を超えて急速に変動することがあります。この場合、スリッページが発生し、注文が約定しないことがあります。スリッページとは、注文を出した時点と実際に約定する価格に差が生じる現象です。
3. 成行注文の優先順位
指値注文は、成行注文よりも優先順位が低いことがあります。例えば、買いの成行注文が先に約定し、その後に売指値注文が約定するケースです。成行注文はすぐに実行されるため、指値注文が後回しにされることがあります。
実際のトレードにおける対策方法
売指値注文が約定しない問題を回避するために、いくつかの対策を取ることができます。
1. リミット注文を使用する
売指値注文が約定しにくい場合、リミット注文を使うことを検討しましょう。リミット注文は、価格に達した時点で必ず約定するため、価格帯での流動性を考慮してより適切な注文を出すことができます。
2. 注文後にモニタリングを行う
市場はリアルタイムで変動するため、注文後に状況をモニタリングすることが重要です。価格が設定した指値に達した場合、その瞬間に買い手が現れなければ約定しません。定期的に価格を確認し、必要に応じて指値価格を調整することが有効です。
3. 成行注文を活用する
もし早急に売却を行いたい場合、成行注文を使うことも一つの方法です。成行注文は市場の価格で即座に取引が行われるため、価格帯に流動性がなくても迅速に注文を実行できます。ただし、成行注文を使用する際にはスリッページに注意が必要です。
まとめ
売指値注文が約定しない理由は、流動性の不足や価格の急激な変動、成行注文の優先順位など、いくつかの要因によって引き起こされます。これらを理解し、適切な対策を講じることで、スムーズなトレードが可能になります。順張りの戦略を実行する際は、相場の動きを注視し、注文方法を工夫することで、より効果的な取引ができるようになります。
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