ビットコイン保有比率の最適解は?資産状況に応じたリスクとリターンを考える

資産運用、投資信託、NISA

ビットコインの価格上昇により、個人投資家が「どれくらい持つべきか」と悩むケースが増えています。特に資産の一定割合を暗号資産に割り当てるべきかどうかは、リスク許容度や将来性への期待と密接に関係します。この記事では、ビットコインの保有比率を検討する上での基本的な考え方と、実際に0.1〜1BTCを保有する投資家の実例、注意点を解説します。

資産の何%をビットコインに?分散投資の基本と暗号資産の位置づけ

一般的なポートフォリオ理論では、資産の5%〜10%程度をリスク資産(暗号資産や新興国株など)に配分することが推奨されています。これは、資産全体のバランスを保ちながらリスクとリターンの最大化を図るためです。

1.5億円の資産に対し10%=約1500万円をビットコインに割り当てるのは、リスク許容度の高い人には合理的な判断とも言えますが、価格変動が大きいビットコインでは「精神的耐性」も重要です。

ビットコイン保有者の平均保有量とは?

Chainalysisなどのデータによれば、ビットコインの保有者のうち約80%が0.1BTC未満しか保有していないとされます。0.1BTC以上を保有している層はごく一部の「中堅・富裕層」や長期保有者です。

たとえば、2024年時点で0.2BTC=約200万円前後を保有している人は、保有層の上位15%〜20%程度に相当します。これは「決して少なくない金額」です。

0.2BTCから1BTCへ増やすべき?判断のポイント

0.2BTC保有から1BTCに増やすという判断は、「今後の成長性を信じられるか」「資産全体の5〜10%以内に収まるか」「価格変動に耐えられるか」が重要な基準になります。

実際に「5倍になったら嬉しい」「半分になっても生活には困らない」といったメンタル的耐性があるかどうかも判断基準として非常に重要です。金融リテラシーの高い投資家ほど「価格変動の想定幅」を冷静に見積もって判断しています。

家族資産がある場合の考慮点:自分だけの判断では不十分

家族で1.5億円の資産を持っている場合、その資産の性格によっても暗号資産への投資比率は調整すべきです。たとえば、現金や定期預金が多いならリスク資産に振っても良いですが、不動産や既に株式に偏っているなら調整が必要です。

また、家族全体の意向やリスク感覚にも配慮する必要があります。相続や贈与の観点からも、暗号資産は取り扱いに注意が必要です。

「持ちすぎ」のリスクと価格変動の現実

ビットコインは過去10年間で急騰と急落を繰り返してきました。たとえば、2017年末の暴騰後、2018年に70%以上暴落した事例もあります。現在1BTC=1000万円と仮定した場合、600万円まで下落しても不思議ではありません。

したがって、資産の10%をビットコインに投資する場合、「最悪でも半分以下になる」ことを前提にしたマネープランが必要です。それに備えるためには、余剰資金での投資が大原則となります。

まとめ:1BTC保有は戦略次第、リスク分散と心理的耐性がカギ

ビットコインを資産の一部として保有すること自体は、リスク管理された投資戦略の一環として有効です。ただし、どれだけ持つかは「資産総額」「他の資産配分」「心理的耐性」のバランスが大切です。

0.2BTCを保有している時点で、一般投資家の中では比較的多く持っている部類に入ります。今後さらに買い増しを検討する場合は、リスクを十分に見積もり、無理のない範囲でポートフォリオ全体を見直していくことをおすすめします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました