2000年代前半に大きな話題を呼んだ「ライブドアによるフジテレビ買収未遂事件」は、堀江貴文氏（ホリエモン）がメディア業界に波紋を広げた出来事として記憶されています。当時、堀江氏が「フジテレビの株を持っている」と語った背景には、事実に基づくものもあれば誤解を招きやすい要素も含まれていました。本記事では、その実態を詳しく解説します。
ライブドアとフジメディアHDの株式取得経緯
2005年、堀江貴文氏率いるライブドアは、フジテレビ（現フジ・メディア・ホールディングス）の筆頭株主であったニッポン放送の株式を大量取得し、間接的にフジテレビに影響力を及ぼそうと試みました。
この動きは敵対的買収として注目を集め、結果的にフジサンケイグループとの激しい攻防戦に発展しましたが、フジメディア本体の株式そのものを過半数持っていたわけではありません。
「株を持っている」の意味と範囲
堀江氏が「株を持っている」と表現したのは、フジテレビ株ではなくその関連会社や親会社であるニッポン放送の株を通じて経営に口を出せる立場にあったことを意味していました。
一時期、ニッポン放送の株式を過半数以上取得し、そこを通してフジテレビへの影響力行使を試みていたのです。これは「間接保有」であり、実際にフジメディアHDの発行済株式を一定割合直接保有していたわけではありません。
フジテレビとライブドアの株式争いの結末
最終的にフジサンケイグループがライブドアに資金を支払い、ニッポン放送株を買い戻す形で和解が成立しました。堀江氏はフジテレビに対する影響力を失い、実質的な買収は失敗に終わります。
この経緯により、「堀江氏がフジテレビの株を大量に持っていた」といった印象が残っていますが、現実には「持っていた」時期があったのは間接的な関係にすぎなかったと理解するのが正確です。
株式保有＝支配とは限らない
一般に、企業の支配を試みる際には50%以上の株式取得が必要と思われがちですが、実際には20〜30%前後でも大きな影響力を持つことが可能です。特に、既存株主が分散している場合などでは、少数株でも発言力を得られます。
堀江氏のような人物が目立つ理由には、株式数よりも「発言力」「メディアでの影響力」「敵対的買収という特殊性」などが影響しています。
まとめ：堀江貴文氏が持っていたのは「影響力」であって「支配権」ではない
結論として、堀江氏がフジメディアHDの株式を大量に保有していた事実はなく、一時的にその関連会社を通じて影響力を持ったにすぎないことがわかります。
この事件は日本企業における買収防衛策の在り方にも大きな影響を与え、経済史における重要な出来事として語り継がれています。
こんにちは！利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント