積立NISAでeMAXIS Slim S&P500に投資している方の中には、「預金が数百万円以上あるけど、そのままではもったいない」と感じる方も少なくありません。長期的な資産形成を目指すうえで、バランスの取れたポートフォリオを構築することは重要です。本記事ではS&P500投資に加えて検討したい国内外の投資先と資産配分の考え方を解説します。
なぜS&P500一本ではリスク分散が不十分なのか?
S&P500は米国の代表的な大型株指数で、近年は高いパフォーマンスを示しています。しかし、米国経済への過度な依存は一国リスク(カントリーリスク)を抱えることにもなります。
たとえばドル安や米国の政策変更、地政学リスクが影響する場合、S&P500に集中していると資産全体が影響を受ける可能性があります。そのため、他の地域・資産クラスへの分散が重要です。
おすすめの投資先①:全世界株式インデックスファンド
代表例として、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドが挙げられます。これらは米国を中心に日本・欧州・新興国も含む構成で、自動的に地域分散が可能です。
例:900万円のうち300万を全世界株式へ分散投資することで、米国株偏重のバランスを補えます。
おすすめの投資先②:国内高配当株ETF
日本国内の株式もポートフォリオの一部として考える価値があります。とくに高配当ETF(例:日経高配当株50ETF、上場インデックスファンド日本高配当(1698)など)は、安定したインカム収入を得たい方におすすめです。
例:300万円程度を高配当株ETFに投じれば、税引後でも年率3%前後の配当収入が期待できます。
おすすめの投資先③:米ドル建て債券または債券ファンド
リスク資産だけでなく、価格変動を抑える債券への分散も検討しましょう。個人向け米ドル建て債券やiFree債券インデックス(先進国債券型)などが選択肢に入ります。
例:100万〜200万円程度を債券系ファンドに充てておくことで、株式市場が不安定な時期でもポートフォリオの防波堤になります。
おすすめの投資先④:オルタナティブ資産(REITや金ETFなど)
分散効果の高い資産として、不動産投資信託(REIT)や金ETF(例:SPDRゴールドシェア)などのオルタナティブ資産も候補です。
これらは株式や債券と異なる動きをするため、経済ショック時にも一定のリスクヘッジとなります。
実践的なポートフォリオ例(預金900万の場合)
投資先 | 配分 | 目的 |
---|---|---|
S&P500 | 300万円 | 成長重視 |
全世界株式 | 200万円 | 地域分散 |
国内高配当ETF | 200万円 | 配当収入 |
債券・金ETF | 100万円 | リスク抑制 |
預金・生活防衛資金 | 100万円 | 流動性確保 |
このように複数の資産に分散することで、リスクを抑えながら安定的な資産形成が可能になります。
まとめ:預金を「守る」から「育てる」へシフトしよう
インフレが進行する中、預金だけでは資産の実質価値が目減りする可能性があります。eMAXIS Slim S&P500を活用しつつ、国内外のインデックスファンド、高配当ETF、債券なども組み合わせて長期的な資産成長を目指しましょう。
投資判断はご自身のリスク許容度に応じて慎重に行い、必要に応じて専門家への相談も検討してみてください。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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