近年、資産運用の手段として新NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用する人が増えています。特に米国株や全世界株のインデックス投資が主流となる中、「iDeCoではゴールドファンドを選ぶのはどうなのか?」という疑問を持つ人も少なくありません。この記事では、ゴールドファンドの特性や分散効果、米国株・全世界株との相性について詳しく解説します。
ゴールド(金)に投資するメリットとは?
ゴールドは「安全資産」として知られており、株式市場が不安定な時期やインフレリスクが高まる時期に価値が上昇しやすい傾向があります。特に2020年のコロナショック時や2008年のリーマンショック時には、金価格が上昇し注目を集めました。
金は利子や配当を生まない資産である一方、価値の保存手段として長期的に保有する人も多く、資産の一部として取り入れることでリスク分散が期待できます。
iDeCoの中でゴールドファンドを選ぶ意味
iDeCoでは原則として60歳まで資金を引き出せないため、長期的な視点での資産設計が求められます。その中で、株式とは異なる値動きをするゴールドファンドは、ポートフォリオのバランスを整える役割を果たします。
たとえば、米国株や全世界株の割合が高いポートフォリオでは、株価の下落局面に備えるため、一定割合のゴールドファンドを組み込むことでボラティリティ(価格変動の大きさ)を抑える効果が期待できます。
新NISAとの住み分けと分散効果
新NISA口座では、成長投資枠とつみたて投資枠を活用して株式中心の資産形成が可能です。そのため、株式系商品を新NISAに集中させ、iDeCoでは債券やゴールドなど、株とは異なる資産クラスを選ぶという考え方が理にかなっています。
たとえば、新NISAではS&P500や全世界株式インデックスを積み立て、iDeCoでは国内債券ファンド+ゴールドファンドで守りを固める、というような戦略が可能です。これにより、将来の相場変動に柔軟に対応できるポートフォリオを構築できます。
ゴールドファンドのデメリットと注意点
ゴールドファンドはあくまで価格の上昇を期待する資産であり、長期的に必ずリターンを生むとは限らないというリスクがあります。利子や配当がないため、保有している間のリターンは金価格の値動きのみです。
また、iDeCoで選べるゴールドファンドは、直接金に連動するものではなく、先物取引や金鉱株をベースにした商品が多く、価格の連動性が完全でない場合もあるため、事前に目論見書などで内容を確認することが重要です。
実際の活用例:ポートフォリオにおける役割
仮にiDeCoで毎月2万円を積み立てているとした場合、以下のような割合が一例として考えられます。
- 国内債券ファンド:40%
- 外国株式インデックス:40%
- ゴールドファンド:20%
このようにゴールドを10~20%程度取り入れることで、株式や債券との相関を下げ、全体のポートフォリオの安定性を高めることができます。
まとめ:ゴールドファンドはiDeCoの分散先として有効
新NISAや特定口座で株式を中心に積み立てている人にとって、iDeCoでのゴールドファンド活用はリスク分散の観点から「アリ」と言えます。ゴールドはインフレ耐性や市場不安定時の資産保全手段として機能するため、株式に偏った資産配分のリスクを和らげる役割を果たします。
ただし、ゴールドの性質やファンドの内容を理解した上で、自分の投資目的に合った使い方をすることが大切です。長期目線で「守り」の資産をどう取り入れるかを考える際に、ゴールドファンドは有力な選択肢の一つとなるでしょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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