ロックアップ解除で株価は下がる?投資家が知っておくべき基礎知識と注意点

株式

株式投資の世界では「ロックアップ解除」という言葉が出るたびに、市場は敏感に反応します。IPO銘柄を中心に、このワードがニュースになると「株価下落の予兆では?」と不安になる投資家も少なくありません。果たしてロックアップ解除=株価下落なのでしょうか。本記事ではその仕組みと影響について、初心者にもわかりやすく解説します。

ロックアップとは?上場後の株価を安定させる制度

ロックアップとは、IPO(新規上場)に際して、会社の創業者や大株主が一定期間自社株を売却しないと約束する制度です。一般的に90日〜180日程度の期間が設けられます。

これは、上場直後に大量の売却が起こって株価が乱高下しないようにする「株価安定化」の役割を果たしています。上場初期は注目されやすく、過熱気味に株価が上昇することもあるため、ロックアップは市場の冷静さを保つための重要な要素なのです。

ロックアップ解除でなぜ株価が下がるといわれるのか

ロックアップ期間が終了すると、今まで売れなかった株が市場に出回る可能性が出てきます。大株主が保有する大量の株が売却されれば、需給バランスが崩れ、株価が下落することも珍しくありません。

例えば、あるIPO銘柄のロックアップ解除日直後に、ベンチャーキャピタルが保有する数十万株が一気に売却されたケースでは、一日で10%以上株価が下がるという事例もありました。

実際に株価が下がるかどうかはケースバイケース

一方で、ロックアップ解除=必ず株価が下がるとは限りません。以下のようなケースでは、むしろ株価が維持または上昇することもあります。

  • 企業業績が好調で市場にポジティブな期待がある場合
  • 大株主が株を手放さないという意思表示をしている場合
  • すでに市場が解除を織り込み済みである場合

そのため、解除後の実際の売り出し動向や企業のファンダメンタルズを見ることが極めて重要です。

投資家ができるリスク回避の方法とは?

ロックアップ解除が迫っている銘柄に投資している場合、以下のような行動がリスク管理になります。

  • 解除前に一部利益確定をする
  • 出来高やPTS(私設取引所)の動きを観察する
  • IR情報や大株主の動向をチェックする

また、解除直後は短期的な値動きが大きくなるため、デイトレーダーや短期投資家の参入も増加します。中長期視点の投資家は、一時的な値動きに惑わされない姿勢も求められます。

まとめ:ロックアップ解除は「売りの合図」ではない

ロックアップ解除は株価に影響を及ぼす要因の一つではありますが、それだけで株価が必ず下がるとは限りません。重要なのは「解除=売却」ではない点です。

投資判断においては、企業の業績・市場の評価・大株主の動きなど総合的に見極めることが求められます。ロックアップ解除のタイミングを一つの判断材料として活用しつつ、過度に不安にならず冷静な対応を心がけましょう。

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