株主優待を目的に保有を続ける投資家にとって、「一部を売却して利益を確定したいけれど、優待の長期保有条件が気になる」という悩みはよくあります。特に、300株など一定数を1年以上継続保有している場合、その一部を売却しても優待の権利が維持されるかどうかは企業ごとのルール次第です。本記事では、長期保有型の株主優待における注意点や、利益確定をしながら優待を維持する方法について解説します。
株主優待における「長期保有条件」とは?
近年、企業は投資の安定化を目的に「長期保有」を優待条件に設けるケースが増えています。多くは『同一株主番号で◯カ月以上継続保有』『基準日現在で○株以上を保有』などの要件を設定しており、保有期間と株数の両方が重要です。
たとえば「300株を1年以上継続保有」という条件であれば、途中で保有株数が減って300株未満になると、再びゼロから保有期間をカウントし直す可能性があります。
一時的に株数を減らすと保有期間はどうなる?
一部売却して300株未満になった場合、企業によっては「継続保有条件をリセット」扱いとなることがあります。特に『保有期間の判定に株主番号ベース+毎月の残高チェック』を採用している企業では、月末時点で条件を満たしていないと、それまでの保有実績が無効となるケースがあります。
一方で、株主番号が変わらず、再び基準株数に戻した場合に保有期間が通算される企業もあるため、必ずその企業のIR情報や株主優待制度の詳細を確認しましょう。
実例:一部売却で優待権利を失ったケースと維持できたケース
たとえばA社は「毎年3月と9月の株主名簿を確認し、1年以上継続保有しているかどうかを判定」としており、途中で株数が条件未満に減った場合、保有期間がリセットされました。
一方でB社では「株主番号が同じである限り、一定期間の保有実績が認められる」とされ、200株売却→同数再取得しても保有期間が継続され、優待権利を得られた例もあります。
今後の株価下落リスクとどう向き合うか?
現在のように株価が下がっている場面では、将来の値上がりを見込んで保有を継続するか、早めに一部利確して再エントリーを狙うかという判断が求められます。ここで重要なのは、「優待価値」>「含み益」なのかどうかです。
仮に優待内容が自分にとって魅力的でなければ、一時的な株数減はリスクにならないこともあります。逆に、年に数千円〜数万円分の実用的な優待であれば、保有継続の価値があるかもしれません。
優待狙いで保有を継続するならやるべきこと
優待を確実に受け取るには、まず自社の「株主優待の長期保有条件の詳細」を必ず確認し、「保有株数が減った場合どうなるか」「名義変更時にリセットされないか」などのルールを把握しましょう。
証券会社によっては、株主番号が変更されるケースもあるため、同一証券口座での継続保有が望ましいです。また、IR部門への問い合わせは丁寧に対応されることが多く、不安な場合は直接聞くのが最も確実です。
まとめ:優待を守るには「株数・期間・名義」を意識する
株主優待の長期保有条件は企業ごとに異なるため、一時的な売却でも思わぬ損失に繋がることがあります。保有株数を減らしたい場合は、IR情報をもとに保有条件を再確認し、再取得後の優待権利が維持されるかをチェックしましょう。
「利益確定」と「優待維持」のバランスを取るには、情報に基づいた戦略的な売買判断が不可欠です。

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