持株会経由で保有する株式では株主総会に出席できない?仕組みと対処法をわかりやすく解説

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自社の株を「持株会」を通じて購入している方からよく聞かれるのが、「株主総会には参加できるのか?」という疑問です。実は、持株会の仕組みを理解すると、その理由がはっきり見えてきます。この記事では、制度の背景から、参加するための方法まで詳しく解説します。

持株会とは?:社員向け福利厚生制度の一環

持株会とは、社員が自社の株式を給与天引きなどで継続的に購入できる制度で、従業員持株会名義で株を保有します。つまり、株主は従業員個人ではなく「持株会」そのものという点がポイントです。

これにより、配当金は従業員に分配される仕組みがありますが、議決権などの株主権は持株会が一括で行使することになります。

なぜ株主総会に出席できないのか?

株主総会に出席するためには、株主名簿に登録されている必要があります。しかし、持株会で購入した株は、会の名義で保有されており、個人の名前では記録されていません。

そのため、本人確認の書類を提出しても「株主本人」としての出席資格を満たさないことになり、総会出席通知や議決権行使書が届くこともありません。

どうしても株主総会に参加したい場合は?

株主総会に出席したい場合は、証券口座を通じて自分名義で株式を保有することが必要です。たとえばネット証券などで同じ企業の株を買えば、その名義で株主総会の案内が届き、参加資格を得られます。

なお、単元未満株(例:1~99株)でも企業によっては招集通知が送付され、議決権はないものの、IR資料などが届くケースもあります。

持株会に議決権はあるのか?どう行使されている?

持株会には保有分に応じた議決権がありますが、それは持株会の運営委員会や理事会などが一括して行使します。多くの場合、会社提案に賛成する形で処理されることが一般的です。

一部の持株会では、事前に会員に意見を募った上で議決権を行使するところもありますが、それはあくまで運営上の配慮であり、義務ではありません。

名義変更はできる?個人で保有し直す方法

もし現在持株会で保有している株式を、自分名義に変更したい場合は、「名義変更」や「払出請求」という手続きを取る必要があります。これは企業や持株会ごとにルールが異なるため、所属の総務部や人事部に確認するのが良いでしょう。

ただし、払出手続きには手数料や時間がかかる場合があるため、総会出席が主な目的であれば、新規に証券会社で購入するほうがスムーズです。

まとめ:株主総会出席には「名義」がカギ

持株会で購入した株式では、名義が個人ではないため、原則として株主総会には出席できません。出席を希望する場合は、証券口座を通じて自分名義で株式を保有する方法を選びましょう。

持株会には配当受取や長期積立の利点がありますが、「株主としての発言権」には制限がある点を理解して、目的に応じた株式の保有方法を選ぶことが大切です。

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