FX取引において「FX会社は顧客の損が利益になる」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。実際のところ、この認識は一部の仕組みにおいては正しくもあり、誤解を招きやすい部分も存在します。本記事では、FX会社の利益構造や取引の裏側をわかりやすく解説します。
FX会社のビジネスモデルとは
FX会社は主に以下の2つのモデルで運営されています。
- DD方式(Dealing Desk):相対取引。顧客とFX会社が直接売買する。
- NDD方式(No Dealing Desk):インターバンク市場と顧客をつなぐ。
DD方式では、FX会社がカバー先(外部の市場)を通さず、自社で顧客の注文を受けるため、顧客の損失=会社の利益になる場合があります。
一方、NDD方式では顧客の注文をそのまま市場に流すため、顧客の損失がそのままFX会社の利益になることはありません。スプレッドや手数料が収益源となります。
DD方式で起こる「利益相反」の構造
DD方式を採用している会社では、顧客の注文がFX会社の利益と相反することがあります。これは「カバー取引を行わない」ことで、顧客が損すればするほど会社が儲かるという構造になるためです。
ただし、すべてのDD方式が悪質というわけではありません。日本国内では金融庁の監督のもと、厳格な規制が敷かれており、適正な運用が求められています。
NDD方式の特徴と信頼性
NDD方式ではFX会社は取引のマッチングを行うのみで、売買によるリスクを取らないため、顧客と対立する立場になりません。この方式は透明性が高く、プロ向け口座などで採用されることが多いです。
例えば、海外FX業者の一部や国内の一部業者でもNDD方式を採用しており、取引レートの透明性や公正さを重視するトレーダーに人気があります。
FX会社の主な収益源とは?
FX会社の利益は主に以下の3つです。
- スプレッド:買値と売値の差。
- スワップポイント:通貨間の金利差に基づく手数料。
- DD方式での顧客損失(相対取引時)
このため、NDD方式の会社はスプレッドやスワップによる収益に依存しており、顧客が損失を出すことによる利益は発生しません。むしろ、長期的に取引を続けてくれる顧客の方が歓迎される存在です。
悪質なFX業者を見抜くポイント
顧客の損を前提としたようなビジネスモデルを持つ業者は避けるべきです。以下の点に注目して業者選びを行いましょう。
- 金融庁の登録業者であるか
- 取引方式(DDかNDDか)が明記されているか
- 約定スピードやスリッページの発生状況
- 顧客レビューやSNSでの評判
たとえば、DD方式でスリッページが頻発する、あるいは強制ロスカットが不自然に多いといった場合には注意が必要です。
まとめ:FX会社の利益構造を理解して安全な取引を
「FX会社は顧客の損で儲けている」という見方は、すべての業者に当てはまるものではありません。取引方式や会社のビジネスモデルによって、利益の出し方は異なります。
特に初心者の方は、NDD方式や透明性の高い業者を選び、安心して取引できる環境を整えることが重要です。正しい知識をもとに、長期的かつ堅実なFX取引を目指しましょう。

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