日計り取引で出るエラー「WECEH00060」の原因と対策|最低委託保証金の扱いに注意

株式

株式の信用取引や日計り取引を行う際、一定の条件を満たさないと「WECEH00060」というエラーメッセージが表示され、注文が通らないことがあります。本記事では、このエラーが表示される理由と、その対処法についてわかりやすく解説します。

「WECEH00060」エラーの意味とは?

「WECEH00060」とは、SBI証券などの証券会社で信用取引や日計り取引の注文時に表示されるエラーメッセージで、「最低委託保証金の条件を満たしていないため注文を受け付けできません」という内容です。

これは、金融商品取引法や取引所規則で定められた「最低委託保証金30万円(50万円ルールの一部)」を下回っている状態で新規建注文をしようとした場合に表示されます。

最低委託保証金とは?

信用取引を行うには、証券口座に「最低委託保証金」として30万円以上の自己資金が維持されている必要があります。これは「買付余力」ではなく、「純資産評価額(現金+現物評価額-貸株中資産など)」で判断されるのがポイントです。

たとえば、口座内に保有株式が30万円分あっても、それがすべて貸株中であれば保証金としてカウントされず、エラーの原因になります。

貸株と最低保証金の関係に注意

株式を貸株に設定していると、証券会社側でその株を一時的に「貸し出し資産」として扱うため、委託保証金の計算対象外になります。つまり、30万円分の株式をすべて貸株に回していると、保証金の算定から除外されてしまうのです。

このため、最低保証金を維持したい場合は、保有株のうち最低でも30万円相当を「貸株対象外」に設定する必要があります。

買付余力が30万円以上あってもエラーが出る理由

「買付余力」が30万円以上あってもエラーが出ることがあります。これは、買付余力が現金部分を表していても、保証金維持額に影響する「2営業日後の評価額」が変動していたり、指値注文が残っていて評価対象外となるなどの理由が考えられます。

また、「買い指値を解除して増やした」という場合でも、指値解除のタイミングが保証金の反映に間に合っていなかったり、評価日ベースでの資産集計が締め切られていた可能性もあります。

エラーを防ぐためにできる実践的な対策

「WECEH00060」エラーを回避するためには、以下の対策が有効です。

  • 30万円相当の株式を貸株対象から除外する
  • 買付余力ではなく「保証金維持額」を日々確認する
  • 新規建注文前に信用余力・委託保証金額を確認する
  • 指値注文や未約定注文を一度キャンセルしてから再確認する

SBI証券では、PC取引画面やスマホアプリの「信用取引→余力情報」などから、リアルタイムの保証金状況が確認できます。

実際の事例:30万円以上あるのにエラーが出たケース

例:ある投資家が、買付余力306,992円を保有していたにもかかわらず、日計り注文時に「WECEH00060」のエラーが出たケースでは、30万円以上の余力があっても、貸株に設定されていた現物資産が保証金から除外されていたことが判明しました。

このように、「見かけの余力」と「保証金としてカウントされる資産」の違いを理解することが大切です。

まとめ:保証金と貸株の仕組みを理解して日計りエラーを回避しよう

「WECEH00060」は、最低委託保証金を満たしていないことを示す重要なアラートです。貸株の設定や注文の残高、評価日などが影響するため、単に30万円の余力があるだけでは不十分なことがあります。

信用取引や日計り取引をスムーズに行うためには、「貸株対象外設定」「評価額のこまめな確認」「未約定注文の管理」などを行い、システムの仕様を理解しておくことが大切です。

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