2024年からスタートした新しいNISA制度は、非課税枠の大幅な拡充により家計全体での資産形成に一層の可能性をもたらしています。夫婦でNISA口座を活用することで、世帯全体の投資効率を高めることが可能です。この記事では、パートナーがNISA口座を活用できていない場合に、贈与を通じて資金を移し運用するメリットと注意点を詳しく解説します。
夫婦間でのNISA口座活用の現状と課題
新婚家庭では、片方に資産や投資経験が偏るケースも多く見られます。NISA口座は個人単位であるため、パートナーが非課税投資枠を活用していないと、実質的に家庭の資産形成チャンスが減少しているとも言えます。
このような状況では、年間110万円までの非課税贈与枠を活用し、パートナーのNISA口座に資金を移すという方法が効果的です。
贈与による資金移動のメリット
贈与税の基礎控除額は年間110万円であり、この範囲内であれば税金が発生しません。例えば、毎年110万円ずつを贈与し、パートナーのNISA口座で運用すれば、家族単位での非課税投資枠をフル活用できます。
たとえば、夫が1000万円の運用資金を保有している場合、10年間にわたって毎年110万円ずつ妻に贈与し、新NISA口座で運用すれば、税制面・運用面ともに最適化されることになります。
贈与を活用する際の注意点
注意すべきは「贈与の事実を明確にすること」です。たとえば通帳の名義、NISA口座の契約者名義、贈与契約書の作成などを通じて、「名義預金」とみなされないようにすることが重要です。
また、定期的な贈与を行う場合は、毎年ごとに独立した契約が必要です。将来的に相続対策を兼ねる意味でも、記録の整備は非常に有効です。
資産形成は「世帯単位」で考えるべき理由
資産運用は個人で行うよりも、家族全体での計画が重要です。パートナーのNISA口座を活用することは、単なる節税対策にとどまらず、投資リスクの分散にも繋がります。
たとえば、片方が株式、もう片方が債券やインデックスファンドに分けて投資するなど、NISA口座ごとに異なる運用スタイルを取り入れることも可能です。
具体的な実践ステップ
- 贈与契約書を作成し、証拠として保存
- パートナーの名義でNISA口座を開設
- 毎年110万円以内の範囲で資金を移動
- 贈与後はNISA口座でパートナーが自由に運用
これにより、制度を最大限に活用しながら合法的な資産移転も可能となります。
まとめ:NISAと贈与を活かした夫婦の資産形成
NISA制度は個人単位の仕組みですが、世帯単位での最適な使い方を検討することで、非課税枠を倍増させることができます。特に、資産に偏りがある夫婦の場合は、贈与を通じてパートナーのNISA口座を活用する戦略が有効です。
税制の知識を活かしつつ、将来を見据えた堅実な資産形成を進めましょう。

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