低金利環境が続く中で、元本保証の金融商品として注目されているのが「個人向け国債」です。中でも、5年満期・固定金利1.00%の商品は、安定した利回りを期待できる投資先として多くの方が検討しています。しかし、国債であっても投資である以上、ゼロリスクとは言い切れません。この記事では、個人向け国債を購入する際に知っておきたい安全性とリスクのポイントを解説します。
個人向け国債とは?—基本を押さえる
個人向け国債は、国が発行する借金証書の一種で、満期まで保有すれば元本と利子が確実に支払われます。発行元が日本政府であるため「信用リスクが非常に低い」ことが特徴です。
特に「固定5年」は発行時点で利率が決まり、その利率が満期まで変わりません。毎年同額の利息が受け取れるため、収入の見通しが立てやすいというメリットがあります。
メリット:安定性と安全性を重視する人向け
・元本保証:中途換金しても元本割れしない設計で、ペナルティは直近2回分の利子のみ。
・信用力:日本政府が発行するため、債務不履行(デフォルト)のリスクは極めて低いとされています。
・税制優遇:特定口座での管理が可能で、税金面でも扱いやすいのが特徴です。
デメリット:インフレや金利上昇には弱い
一方で、固定金利の国債は「金利上昇局面では相対的に不利になる」という側面があります。たとえば、将来的に銀行預金の金利が2〜3%に上がった場合、国債の1.00%という固定利率が見劣りしてしまうのです。
また、物価が大きく上昇した場合、実質利回りは目減りします。特にインフレが長期化すれば、国債の「安全性」が「収益性の低さ」へと転じる可能性もあります。
非常時のリスク:国債が危険になるケース
国債は極めて安全な資産とされますが、万が一の「国家財政破綻」が起これば元本保証も無効となるリスクがあります。例えば、ギリシャ危機では国債保有者が大幅な損失を受けました。
日本は通貨発行権を持つ国家であり、ギリシャのようなユーロ圏の国と異なる面も多いですが、「ゼロリスク」とは断言できません。
実例:退職金を国債で運用した人の声
ある60代男性は、退職金の一部を5年満期の個人向け国債に投資しました。「大きな利回りは期待できませんが、精神的に安心できる資産です」との声も。生活資金に余裕がある人には、こうした使い方が有効です。
一方で「インフレで実質的に価値が下がった」というケースもあり、全額を国債に投資するのではなく、一部を株や投資信託といった他の資産と分散することも検討されています。
まとめ:2000万円を個人向け国債に投資する前に考えること
個人向け国債(固定5年)は、元本保証・固定利回りという安心感から、長期的に使う予定のない資金の置き場所としては非常に有効な手段です。ただし、インフレや将来的な金利上昇、国家リスクなどに対する理解も必要です。
投資判断においては、「安全性」だけでなく「柔軟性」や「分散効果」も含めて検討しましょう。必要に応じて、財務省の公式ページなどで最新情報を確認することも大切です。

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