アシックスの株価が2020年に比べて2024年に急騰し、テンバガーを達成したことは注目に値します。その成長を株価指標（PER、PBR）を使って分析することは、投資家にとって非常に有益です。この記事では、アシックスの2020年の株価と現在の株価におけるPER（株価収益率）とPBR（株価純資産倍率）の計算方法について解説します。
株式分割後のPERとPBRの影響
株式分割が行われると、株価は割り引かれますが、企業の価値（純資産や収益など）は変わりません。つまり、株式分割後の株価指標は、分割前の数値をベースに計算することができます。
例えば、アシックスは2020年に株式を4分割しています。これにより、株価は1/4になり、PERやPBRの数値もそのまま反映されます。これから、2020年のアシックス株のPERとPBRを計算してみましょう。
アシックスの2020年の株価とPER・PBRの計算方法
2020年のアシックス株価は1200円（分割前）でした。現在の株価が3200円で、PBRが9.9倍、PERが29.83倍だとすると、分割前のPERとPBRはどうなるでしょうか。
まず、PER（株価収益率）は株価を1株当たりの利益で割ったものです。分割前のPERを計算するためには、2024年のPERをそのまま分割前の株価に適用します。つまり、3200円の株価を1200円に換算することで、分割前のPERを求めることができます。
PERの計算方法：分割前の株価を基に計算
2024年のPERが29.83倍で、2024年の株価が3200円ですので、分割後のPERを計算するためには以下のように求めます。
分割前の株価 = 3200円 × 4 = 12800円そのため、分割前のPERは次のように計算できます。
分割前のPER = 12800円 ÷ 1株当たりの利益アシックスの1株当たりの利益（EPS）が仮に430円だとすると、分割前のPERは次のようになります。
分割前のPER = 12800円 ÷ 430円 ≈ 29.88倍PBRの計算方法：分割前の株価を基に計算
PBR（株価純資産倍率）は、株価を1株当たりの純資産（BPS）で割った指標です。2024年のPBRが9.9倍で、株価が3200円だとすると、分割前のPBRを計算するためには、以下の式を使います。
分割前の株価 = 3200円 × 4 = 12800円そのため、分割前のPBRは次のように計算できます。
分割前のPBR = 12800円 ÷ 1株当たりの純資産（BPS）仮にアシックスの1株当たりの純資産（BPS）が1350円だとすると、分割前のPBRは次のように求められます。
分割前のPBR = 12800円 ÷ 1350円 ≈ 9.48倍まとめ：アシックス株の成長を数字で振り返る
アシックスの株価が2020年から2024年にかけて急成長し、テンバガーを達成した背景には、企業の成長とともに株価指標の改善があります。分割前のPERは29.88倍、PBRは9.48倍と計算され、これらの数字からも企業の成長が伺えます。
投資家にとって、PERやPBRなどの指標を把握することは、企業の株価が適正かどうかを判断するために非常に重要です。株式分割後の指標を分割前に換算することで、より正確な評価が可能となります。
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