NISA（少額投資非課税制度）は、投資家にとって非常に魅力的な制度であり、税制面でのメリットがあります。しかし、NISAの成長投資枠で保有している株を特定口座に移す場合や、その際の配当金や株主優待の取り扱いについて疑問に思う方も多いでしょう。この記事では、NISAの成長投資枠から特定口座への移行方法や、売却後に配当金や株主優待の権利がリセットされるかどうかについて解説します。
NISAの成長投資枠から特定口座に株を移す方法
NISAの成長投資枠に保有している株を特定口座に移すことは基本的にできません。NISA口座で購入した株式を他の口座に移動するためには、一度売却して、特定口座で再度購入する必要があります。この場合、売却時に利益が出た場合、その利益に対しては課税されるため、注意が必要です。
特定口座に移す方法としては、まずNISA口座で保有している株式を売却し、その後、特定口座で再度購入します。このプロセスを経て初めて、特定口座に移行したことになります。移行後は、今後の取引に対して通常の課税が適用されます。
売却後に配当金や株主優待の権利はどうなるのか？
売却後、NISA口座で保有していた株式の配当金や株主優待の権利はリセットされます。NISA口座での株式保有期間に対する配当金や株主優待は、NISAの非課税枠内で享受されますが、売却した時点でその権利も終了します。
再度同じ株を特定口座で購入した場合、新たに購入した日から株主優待や配当金の権利が発生します。そのため、NISA口座での保有期間中に得られる配当金や優待は、特定口座に移すことで「一度リセットされる」ことになります。
特定口座への移行後の税金や手数料について
特定口座で株式を購入する場合、売却益に対して課税されます。NISA口座内で非課税で得た利益に対して、特定口座で売却した場合には税金がかかります。具体的には、売却時の利益に対して20.315%の税金（所得税15.315%、住民税5%）が課せられます。
また、特定口座での取引には、証券会社による手数料が発生する場合があります。手数料の額は証券会社によって異なりますので、事前に確認しておくことが大切です。
まとめ
NISAの成長投資枠から特定口座に株を移すためには、株を一度売却してから特定口座で再度購入する必要があります。この際、売却後の配当金や株主優待の権利はリセットされ、再度株式を購入した日から新たに権利が発生します。また、特定口座に移行後は売却益に対して課税されることに注意が必要です。
株式の移行を検討する際には、税金や手数料などの面も十分に考慮した上で行うことが重要です。投資戦略に合わせた最適な運用方法を選ぶようにしましょう。
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