株式投資を始めたばかりの方にとって、「配当金がいつもらえるのか?」は意外と分かりづらいポイントです。特に権利確定日と実際の受領日にはタイムラグがあり、資金計画やライフイベントと重ねたい場合には注意が必要です。本記事では、配当金の受領時期の基本的な仕組みから、実際の企業事例、投資戦略としてのタイミングの考え方までわかりやすく解説します。
配当金の基本:権利確定日と支払日の関係
株式の配当金を受け取るためには、まず「権利確定日」にその銘柄を保有している必要があります。日本株では通常、権利確定日の2営業日前が権利付き最終日となり、その日までに株を保有していれば配当金の受け取り資格が得られます。
しかし、実際に配当金が振り込まれる「支払日(配当金受領日)」は、権利確定日から約2〜3ヶ月後になるのが一般的です。例えば、3月末が権利確定日の場合、多くの企業では6月下旬ごろに支払われます。
配当金の支払日は企業によって異なる
配当のスケジュールは企業ごとに異なるため、正確な支払日を知るには「IR情報(投資家向け情報)」を確認するのが最も確実です。特に中間配当と期末配当を実施している企業では、年2回配当(例:3月と9月確定→6月と12月受領)などもあり、受取時期のばらつきに注意が必要です。
たとえば、トヨタ自動車(7203)は3月と9月が権利確定日で、配当の支払いはそれぞれ6月と12月ごろとなっています。一方、JT(2914)は6月と12月が権利確定日で、9月と翌年3月が配当支払時期です。
配当受領時期を避けたい月がある場合の対策
ボーナス時期(6月・12月)に配当金の振込が重なると、家計管理が煩雑になってしまうことがあります。そのような場合は、権利確定月を3月・9月以外に設定している企業を選ぶのが効果的です。
具体的には以下のような銘柄があります。
- KDDI(9433):権利確定月は3月・9月(支払は6月・12月)
- オリックス(8591):権利確定月は3月・9月(支払は6月・12月)
- 三井住友フィナンシャルグループ(8316):権利確定月は3月・9月(支払は6月・12月)
このように多くの企業が「3・9月→6・12月支払」の構成になっているため、他の月(例:2月・8月)に権利確定する銘柄(例:イオンなど)を探すことで、受取時期をずらす工夫が可能です。
高配当株の分散保有で受領時期を調整しよう
配当金を受け取る時期を分散したい場合は、「高配当株の分散保有」がおすすめです。権利確定月が異なる複数の銘柄を持つことで、毎月あるいは隔月で安定的に配当収入を得ることが可能になります。
以下のような組み合わせが代表的です。
月 | 主な企業例 |
---|---|
2月 | イオン(8267) |
5月 | ユニバンス(7254) |
8月 | プレナス(9945) |
11月 | ツルハHD(3391) |
このように銘柄を工夫すれば、特定の月に配当が集中しないよう設計することができます。
まとめ:配当金は「いつもらえるか」を意識した戦略を
株式投資において配当金の受領日は、資金管理や生活設計にも影響を与える重要なポイントです。権利確定月と支払日のタイムラグを理解し、自分のライフスタイルに合った配当スケジュールを構築することで、無理なく安定した投資を続けることができます。
配当時期の分散やボーナス月との調整は、初心者でも実践しやすい戦略の一つです。ぜひ銘柄選定時に「配当支払月」も確認する習慣を身につけてください。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント