テクニカル分析で頻出するチャートパターン「ダブルトップ」と「ダブルボトム」。その形が現れたからといって、無条件にエントリーしていては期待値の高いトレードにはつながりません。しかし、特定の条件下では高い有効性を示すこともあります。本記事では、こうしたパターンが「生きる場面」とはどういった状況か、実例を交えて解説します。
ダブルトップ・ダブルボトムとは?
ダブルトップは高値を2回試したあとに下落するパターン、ダブルボトムは安値を2回試したあとに上昇するパターンで、いずれもトレンド転換のサインとされます。
ただし、その形が単に出現しただけでは“ノイズ”である場合も多く、他の要因と組み合わせて判断することが重要です。
“ランダムエントリー”では勝てない理由
「形が出たからエントリー」は失敗の典型です。相場にはダマシが多く、ダブルトップがそのままブレイクして上昇することも頻繁にあります。
統計的にも、単体でのダブルパターンの成功率は50%前後とされており、エントリーの根拠を複数持つことが必須です。
勝率を高める“重なる条件”とは?
以下のような状況で出現するダブルトップ・ボトムは機能しやすいとされています。
- 過去の重要なサポート・レジスタンスライン上で形成
- 高い出来高を伴っている
- 長期足(例:日足や4時間足)でも同様のパターンが出ている
- トレンドの終盤で現れている
例えば、週足で見た重要なレジスタンスで日足レベルのダブルトップが形成された場合、売りの優位性が高まります。
実例:複数の抵抗線で現れたダブルボトム
ある為替通貨ペアで、100円台という心理的節目、過去のサポートゾーン、フィボナッチの61.8%戻しラインが重なった地点でダブルボトムが出現。反発後に強い上昇トレンドが始まった実例があります。
複数のテクニカル条件が重なった箇所でのパターン形成は、信頼性が格段に高まります。
機能しやすいタイムフレームとタイミング
1分足や5分足などの短期足ではノイズが多く、成功率が下がる傾向があります。できるだけ1時間足以上の時間軸での出現を待つことが重要です。
また、ネックラインのブレイク後の戻し(リテスト)を狙うのも有効な戦略です。ブレイク後の押し目買い・戻り売りの形が揃えば、リスクリワードも良好になります。
まとめ:パターンは“条件次第”で価値が変わる
ダブルトップやダブルボトムは、単体で見ると成功率が高くない一方で、複数の根拠と重なることで精度が高くなるチャートパターンです。
「ここは重要ライン」「出来高が伴っている」「長期足でも同じパターンが出ている」といった条件が揃ったときこそ、エントリー検討の価値があります。博打ではなく戦略的なトレードを行うために、複合的な分析を意識しましょう。

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