トレードにおいて「どこで利益確定するか」はパフォーマンスを左右する重要な要素です。その中でも「20MA(20日移動平均線)を割るまでは利益を伸ばす」という手法は、一見するとロスカットや建値撤退が多くなりそうですが、大きく取れた時の爆発力も魅力です。この記事では、20MAを使ったトレーリング利確戦略について、その考え方・特徴・実例・注意点を整理して解説します。
20MAを使った利確戦略の基本的な考え方
20MAは短中期のトレンドを示すテクニカル指標で、多くのトレーダーに活用されています。エントリー後に20MAをトレイリングストップ代わりに使うことで、トレンドの流れに乗って利益を最大化することを狙います。
利確ポイントを固定せず、トレンドが継続している限りポジションを維持できるため、勝率よりもリスクリワード比重視のトレードに向いています。
実際にどうなる?勝ち方と負け方の特徴
この手法では「小さな損切り or 建値撤退」が続く中で、数回に一度の大きなトレンドに乗ることで、トータルで利益を出す設計です。たとえば、3連敗して−3%、4回目に+12%取れれば、合計+9%となるイメージです。
ただし、ボラティリティが低く横ばいな相場では建値撤退ばかりで終わることもあり、短期的には「退屈」または「ストレス」を感じやすい側面もあります。
メリット:リスクリワード重視のトレードに最適
20MA割れまで持ち続けることで、トレンドの初動だけでなく「波全体」を狙うトレードが可能になります。これにより1回のトレードで資産を大きく伸ばすことも可能で、複利運用との相性も良好です。
また、利確をMAに任せることで裁量判断が減り、感情的な早期利確を避けるという心理的メリットもあります。
デメリット:建値撤退・損切りの連続に耐える必要あり
一方で、反転が急だった場合やトレンドが短命な場合は、利益が建値付近まで戻ってきてしまい、結果的にノープロフィットや損切りとなることも。勝率は低下しやすく、精神的にブレやすいことが大きな課題です。
また、MAの反応速度が遅いため、天井から大きく戻してからの利確になるケースもあり、最大利益を逃す感覚が残る場合もあります。
実例:過去チャートでの検証結果
過去5年の米国株指数や日経225先物チャートで検証すると、トレンド相場ではこの手法が非常に効果的に働くことが確認されています。特に2020年コロナ後の急騰相場では、20MA割れまで粘ったポジションが通常の利確位置の3〜5倍の利益を出す事例が多くあります。
逆に、2022年のようなボックス相場では、建値撤退や小損が連続して苦しい局面が続く傾向がありました。つまり「相場の地合い」によって向き・不向きがはっきりと分かれる戦略です。
まとめ:MAを使った利確は有効だが、地合いと検証がカギ
20MA割れまで持ち続けるトレーリング利確戦略は、勝率よりもリスクリワードを重視する中級〜上級者向けの手法です。短期的な損切りや建値撤退に耐えられるメンタルと、ロジックに対する信頼が必要になります。
向いている相場や自分のトレードスタイルと合っているかを見極めるためには、過去チャートでの検証(バックテスト)は必須です。「はいらんよ?」ではなく、きちんと数字と結果で判断することで、より安定した成績を目指すことができるでしょう。

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