地政学リスクや貿易摩擦がもたらす“高関税”ニュースは、一時的に株式市場を冷やすことがあります。このようなタイミングを逆手に取り、短期的な押し目買いを狙うスイングトレードは、資金効率の良い戦略にもなり得ます。この記事では、12万円以下の資金でスイング向けに注目できる銘柄と、選定のポイントを紹介します。
高関税と株価下落：なぜ一部の銘柄はチャンスになるのか
関税が上がると、一般的に輸出関連銘柄はネガティブな影響を受け株価が下落しやすくなります。一方で、それが一時的な売られ過ぎとなれば、逆張りでの短期リバウンドを狙える銘柄も存在します。
例えば過去にも米中関税摩擦が表面化した際、電子部品系や工作機械関連が一時的に売られた後、数日から数週間で急反発した事例が多数あります。
12万円以下で狙えるスイング候補銘柄
- イビデン（4062）
理由：半導体パッケージ基板を製造。中国やアメリカ向け輸出に絡む懸念で売られることがあるが、反発力も強い。1株9万円前後で購入可能。 - アドバンテスト（6857）
理由：半導体検査装置でグローバル需要がある企業。関税ショックで指数と連動して売られるが、回復も早い傾向。1株10万～11万円台。 - トヨタ自動車（7203）
理由：関税関連で輸出リスクが語られやすいが、悪材料出尽くしで反発しやすい。1株3,500円前後と複数購入も可能。 - 商船三井（9104）
理由：関税の影響で物流懸念が高まる場面で売られやすい。過去にも短期リバウンドが狙える展開が多く見られる。1株5,000円台で複数保有可能。
スイングトレードのコツと注意点
スイングトレードは、数日から数週間の短期勝負になるため、エントリータイミングと利確・損切りラインの明確化が重要です。
特に「高関税」のようなイベントドリブンの下げを狙う場合、好決算など本質的に業績が強い企業に絞るのがセオリーです。そうでないと戻りが弱く、長期含み損を抱えるリスクが出てきます。
12万円以下の投資で分散する方法
限られた資金でも、リスクを下げるには1銘柄集中ではなく、2～3銘柄に分散して1～3株ずつ保有する方法もあります。
例えば、イビデン1株、商船三井2株、トヨタ2株などに分けておけば、それぞれ違うセクターでの反発を狙うことができ、全体的なリスクヘッジになります。
まとめ：高関税ショックをチャンスに変える銘柄選びの視点
高関税のニュースは市場に不安をもたらしますが、その一方で本質的な業績に関係なく売られる銘柄が出てきます。12万円という限られた資金の中でも、株価の一時的な下落を利用したスイングトレードで成果を狙うことは十分可能です。
「短期的な売られすぎ」と「業績堅調」な企業を選び、適切なタイミングで仕掛けられれば、高関税の逆風すらチャンスに変えることができるでしょう。
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