近年、少額から投資できるS株(単元未満株)を活用し、株主優待を目指す個人投資家が増えています。しかし、「継続保有1年以上」の優待条件の解釈に迷う方も多いのではないでしょうか。本記事ではその仕組みや注意点を、わかりやすく解説します。
株主優待における「継続保有」の基本的な考え方
多くの企業が株主優待の対象条件として「100株以上を保有」「1年以上の継続保有」などを定めています。この「継続保有1年以上」とは、特定の基準日(多くは3月末や9月末)において、企業側が保有状況を確認し、それが連続していることを要するものです。
企業によっては、「毎年3月末の株主名簿で100株以上を保有していた履歴が連続して1年以上あること」と明記されていることもあります。そのため、優待を狙う場合はその会社のIRページで条件を必ず確認しましょう。
S株投資でも継続保有のカウントは可能?
S株は1株単位で売買できる便利な仕組みですが、名義が証券会社の名義となる「名義株式」のため、企業が継続保有の判断に使う「株主名簿」に記載されない場合があります。
一部の証券会社では、S株でも名義が顧客個人に紐づいて記録される仕組みをとっており、継続保有の実績を証明できるよう対応しています。SBI証券やマネックス証券などでは「株主番号が変わらない限り継続保有とみなす」と企業が明記していることもあります。
「途中で買い増して100株」にした場合の取り扱い
たとえば50株を1年以上前から保有しており、直近で50株を買い増して合計100株になった場合、企業によっては「100株として1年以上保有している必要がある」とみなし、優待対象外になるケースもあります。
つまり、最初から100株を1年以上保有していたことが必要なのか、それとも途中で100株に達すれば良いのかは、企業の優待条件の記載次第となります。必ずIRページの株主優待情報を確認しましょう。
実際の事例:オリックスとKDDIの場合
オリックスでは「同一株主番号で継続的に3月末および9月末の基準日に株主名簿に記載された場合」と明記されています。つまり、途中で100株に増やしても、同じ株主番号で継続記載されていれば優待を受けられます。
一方、KDDIでは「100株以上を1年以上継続保有」と明記されており、100株に達してから1年以上が必要になるケースです。このように企業によって要件が異なります。
証券会社選びも重要なポイント
S株投資で優待を目指すなら、継続保有のカウントがされやすい証券会社を選ぶことが重要です。たとえば、SBI証券やマネックス証券は、名義変更のリスクが低く、株主番号が維持されやすいとされます。
また、途中で株式を売却し再取得した場合、株主番号が変わることで継続保有扱いにならないこともあるため注意が必要です。
まとめ:継続保有の定義と100株条件は企業によって異なる
株主優待の「継続保有1年以上」の条件には、企業ごとに細かな違いがあります。S株での優待狙いは可能ですが、100株に到達した時期や株主番号の継続性が重要になることもあります。
優待を確実に受けたい方は、企業のIRページで明確な基準を確認し、証券会社も適切に選択しましょう。投資の楽しみのひとつとして、優待を賢く活用するための知識はとても重要です。

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