SBI証券で取り扱うシンガポール・テレコム(STEL/ADRコードSGAPY)の注文板が“しょぼい”と感じている投資家さんへ、流動性の実態と配当の実質利回り、税務面まで、ディフェンシブ銘柄としての有効性をわかりやすく解説します。
薄い板の原因:ADRならではの流動性事情
SGAPYは米国OTC市場に上場しており、ADR取引のため取引参加者が限られ、板の出来高が薄くなりやすい特徴があります。
たとえば平均出来高は日によって10万株程度のケースもあり、板情報(bid/ask)のスプレッドが広がりやすく、取引執行の際に乖離が出やすい点に注意が必要です :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
配当利回り4%超は本当?実質はどうか
MarketWatch等によると、SGAPYの予想配当利回りは約4.5%と高めです :contentReference[oaicite:2]{index=2}。
ただしOTC市場の取引性の低さがスプレッド・売買コストを押し上げる可能性があり、実質利回りは目減りしがちです。
配当の税務:日本・シンガポール両面から
SGAPYのADR配当には、米国国内での源泉徴収(約10%)がかかります。
さらに日本居住者の場合、日本の外国税額控除制度を使って二重課税を回避できますが、日本国内での課税(約20%)は免除されません :contentReference[oaicite:3]{index=3}。
ディフェンシブ銘柄としての総合評価
通信株であり、潤沢な配当(4%台)と低ボラティリティ(β≈0.4)は確かに魅力です。
ただし、ADRの薄い板による取引価格の不安定さは投資家が意識すべきリスクといえます。
取引時の注意点とおすすめ戦略
- 板が薄いタイミングを避け、出来高が多い時間帯(米国朝〜昼時間帯)を狙う
- 指値注文を使い、大きなスプレッドでの約定リスク回避
- 長期目線ならADRの利回り+通信業の安定を評価して保有継続
まとめ:薄い板でも魅力ある高配当株、ただし慎重に扱おう
SGAPYは配当利回りと通信分野の安定性からディフェンシブ銘柄として有効ですが、板が薄いため取引にはやや工夫が必要です。
価格変動リスクとスプレッドコストを理解し、取引時間や注文方法を工夫することで、安定投資の一手として活用できる可能性があります。

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