「日本で生活しているなら、結局は円を使うのだから円を持つリスクを考える必要はないのでは?」と疑問に感じる人は少なくありません。実際、日常生活の支払いは円で行うため、円は日本で暮らす上で必要不可欠な通貨です。
しかし、投資や資産管理の視点では、円の価値が変化するリスクについて考えることも重要です。この記事では、円を持つリスクとは何なのか、なぜ外貨や他の資産を組み合わせる考え方があるのかを分かりやすく解説します。
日本で生活するなら円は必要不可欠な通貨
日本国内で生活している場合、家賃、食費、光熱費、税金など多くの支払いは円で行います。そのため、一定量の円を保有しておくことは生活を安定させるために必要です。
例えば、数か月分の生活費を円の預金として持っておくことは、急な出費への備えになります。すべての資産を外貨に変えてしまうと、日常生活では不便になる可能性があります。
つまり「円を持つこと自体が悪い」という意味ではありません。問題になるのは、資産の大部分を円だけで保有している場合に、円の価値変化による影響を大きく受ける可能性があるという点です。
円を持つリスクとは円の価値が下がること
一般的に「円を持つリスク」と言われる場合、円の購買力が低下するリスクを指します。
例えば、以前は100円で購入できた商品が、物価上昇によって150円必要になった場合、同じ100円でも買えるものは少なくなります。これは円そのものの数字が減ったわけではありませんが、実質的な価値が低下した状態です。
特に輸入品が多い日本では、円安になると海外から購入する原材料やエネルギー価格が上昇し、生活費に影響することがあります。
円安になると海外資産を持つ人との差が出ることがある
円の価値が下落した場合、海外の資産を持っている人は影響を一部抑えられる可能性があります。
例えば、1ドル100円の時に100万円分の米ドル資産を購入した場合、10年後に1ドル150円になれば、円換算した資産価値は上昇します。
一方で、円だけで資産を保有している場合、海外の商品やサービスを購入する際には以前より多くの円が必要になる可能性があります。
「使うのは円だから問題ない」という考え方にも理由がある
一方で、日本で暮らす人にとって円資産を持つことには大きなメリットがあります。生活費や近い将来使う予定のお金は円で保有しておく方が合理的です。
例えば、数年以内に住宅購入を予定している資金や、毎月の生活費に使うお金まで外貨に変えてしまうと、為替変動によって必要な時に価値が下がる可能性があります。
資産運用では「すべて円から外貨へ移す」のではなく、使う予定の時期や目的に合わせて資産を分けることが重要です。
資産管理では通貨を分散する考え方がある
投資の世界では、特定の通貨だけに偏らないように資産を分散する考え方があります。
例えば、生活防衛資金は円預金で確保し、それ以外の長期運用資金については外国株式や海外債券などを組み合わせる方法があります。
このようにすると、円の価値が変化した場合でも、資産全体への影響を和らげられる可能性があります。ただし、外貨資産にも為替変動リスクや価格変動リスクがあるため、必ず利益になるわけではありません。
まとめ:円を使う人でも円の価値変化は意識することが大切
日本で生活する以上、円は必要な通貨であり、円を持つこと自体が問題というわけではありません。
ただし、資産管理の視点では、円の購買力が変化する可能性も考える必要があります。円安や物価上昇によって、同じ金額でも購入できるものが変わることがあるためです。
大切なのは円を否定することではなく、自分の生活に必要な円を確保した上で、目的やリスク許容度に応じて資産を分散することです。円を使う生活だからこそ、円の価値について理解しておくことが資産管理につながります。
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