インターネットやスマートフォンの普及によって、「店舗に行かなくても買い物ができる」「リモートワークで通勤しなくても働ける」という時代になりました。そのため「駅前一等地の価値はIT革命で失われつつあるのでは?」と考える人も少なくありません。確かに一部ではその影響が見られますが、実際には駅前一等地の価値が完全になくなったわけではありません。むしろ価値の種類が変化していると考える方が実態に近いでしょう。
駅前一等地はなぜ昔から価値が高いのか
駅前一等地が高い理由は、単純に「人が集まる場所」だからです。
土地そのものが特別というより、その場所が持つ利便性や集客力が価値を生み出しています。
- 通勤や通学の人が集まる
- 商業施設が集積しやすい
- 企業が出店しやすい
- 住宅需要が高い
例えば1日に数十万人が利用する駅前と、車がなければ生活できない地域では、人の流れが大きく異なります。
土地価格の本質は「人が集まる力」にあると言えます。
IT革命で実際に変わったもの
ただし、インターネットによって土地需要が一部変化したのは事実です。
特に大きく変化したのは次のような分野です。
| 変化前 | 変化後 |
|---|---|
| 駅前の店舗で買い物 | ネット通販利用 |
| 毎日出社 | リモートワーク |
| 実店舗中心 | オンラインサービス併用 |
以前なら駅前に出店しなければ集客できなかった業種でも、現在ではネット上で集客可能になりました。
その結果、一部のオフィスや商業地では需要が減少した地域もあります。
それでも駅前一等地が強い理由
「ネットがあるなら駅前はいらない」というほど単純な話でもありません。
実際には人間は依然としてリアルな場所に集まります。
例えば以下のようなものはネットだけでは代替しにくい特徴があります。
- 飲食店
- 病院
- 美容院
- 商業施設
- 娯楽施設
- 交通拠点
仮にネット通販が普及しても、人が全く外出しなくなるわけではありません。
駅前は今でも「人が集まる場所」という役割を維持しています。
価値が消えたのではなく二極化している
現在起きているのは「価値の消失」より「二極化」と考えた方が分かりやすいです。
例えば地方都市では駅前商店街が衰退するケースがあります。一方で大都市の主要駅周辺は、むしろ価格上昇が続いています。
実例として、東京の主要駅周辺ではオフィス需要や再開発によって価格が上昇しているエリアも少なくありません。
IT革命によって全ての駅前の価値が下がったのではなく、強い場所はさらに強くなった側面があります。
これからは「立地+ネット」の時代
近年は「リアルかネットか」の二択ではなく、両方を組み合わせる考え方が主流です。
例えば店舗で商品を見て、後日ネットで購入するケースもあります。逆にネットで調べてから実店舗へ行くケースもあります。
企業側も駅前立地を持ちながら、ネット販売やオンライン集客を同時に利用しています。
つまり土地価値が消えるのではなく、その使い方が変わっているとも言えます。
まとめ
IT革命によって駅前一等地の価値が一部変化したことは事実ですが、土地そのものの価値がなくなったわけではありません。
人が集まる力、交通の利便性、商業機能などは今でも大きな価値を持っています。むしろ現在は「良い立地なら何でも価値がある時代」から、「本当に人が集まる場所だけが強い時代」へ変化していると考える方が実態に近いでしょう。
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