投資を続けていると、「株価が大きく下落した時こそ株を買うべきではないか」「なぜ暴落時に債券へ投資する方法があるのか」と疑問に感じることがあります。
『JUST KEEP BUYING』で紹介されている株式と債券の考え方は、単純に暴落時の買い時を逃さないための方法ではなく、投資期間やリスク許容度に合わせて資産配分を調整する考え方です。この記事では、その意味や具体的な活用方法を解説します。
株価が下落した時に株式を買いたくなる理由
株式投資では、価格が下がると同じ金額で多くの株数を購入できるため、「安く買えるチャンス」と考える人が多くいます。
例えば、1株1万円だった株が5,000円になった場合、10万円の投資資金で以前なら10株しか買えなかったものが20株購入できます。将来的に株価が回復すれば、大きな利益につながる可能性があります。
実際に、リーマンショックやコロナショックのような大幅下落後には株式市場が回復し、長期投資家にとっては大きなリターンを得る機会になりました。
それでも暴落時に債券へ投資する考え方とは
一方で、『JUST KEEP BUYING』で紹介されている債券投資の考え方は、「暴落した株を買う」という短期的な判断ではなく、投資家が大きな下落局面でも投資を継続できる状態を作ることを目的としています。
株式市場が大きく下落すると、多くの投資家は精神的な不安から投資を続けられなくなることがあります。保有資産が半分近く減少する状況では、理論上は買い増しが有利でも、実際には怖くなって売却してしまう人も少なくありません。
債券を一定割合保有しておくことで、資産全体の値動きを抑え、暴落時にも投資を続けやすくする効果があります。
「株価15%超下落時は債券」という考え方の意味
この戦略は、「株が15%以上下落したら債券を買う」という単純なルールではありません。重要なのは、投資家の資産配分を調整するリバランスの考え方です。
例えば、株式70%、債券30%という割合で投資している場合、株価下落によって株式比率が大きく低下したら、本来の割合に戻すために債券を活用することがあります。
逆に、株式市場が大きく上昇して株式比率が高くなった場合は、一部を債券へ移すことでリスクを調整します。
投資期間によって株式と債券の考え方は変わる
株式と債券のどちらを重視するべきかは、投資する期間によって大きく変わります。
20代や30代など、資産運用できる期間が数十年ある場合は、短期的な暴落があっても回復を待てる可能性が高いため、株式比率を高める戦略が一般的です。
一方で、数年以内に資金を使う予定がある人や、老後資金を取り崩す時期が近い人は、大きな株価下落によって生活資金が不足するリスクがあります。そのため、債券を組み入れて価格変動を抑える意味が大きくなります。
コロナショック時に株を買う判断は間違いなのか
コロナショックのような急落時に株式を購入する考え方は、長期投資の視点では間違いとは言えません。
しかし問題は、「暴落した時に本当に買い続けられるか」です。市場が大きく下落している時は、ニュースでも不安材料が大量に報道され、さらに下落する恐怖を感じやすくなります。
例えば、投資資金のほぼ全てを株式にしている人が暴落時に耐えられず売却してしまうなら、理論上の高いリターンを得ることは難しくなります。債券を持つ目的は、利益を最大化するだけではなく、投資を継続するための余裕を作ることにもあります。
リバランス投資を行う時の具体例
例えば、1,000万円の資産を株式80%、債券20%で運用しているとします。
株価下落によって株式が大きく減少し、資産配分が株式60%、債券40%になった場合、本来の割合に戻すために債券を売却して株式を買うという方法があります。これは暴落時に株式を購入する行動につながります。
つまり、債券を持つことは「暴落時に株を買わない」という意味ではなく、状況によって株式を買い増すための余力を残す役割もあります。
まとめ|株式と債券は目的によって使い分けることが重要
株価が大きく下落した時に株式を購入する考え方は、長期投資では有効な場合があります。しかし、すべての人にとって株式だけを持つことが最適とは限りません。
『JUST KEEP BUYING』で語られている債券の役割は、暴落を避けるためだけではなく、投資家が長期間市場に残り続けるための仕組み作りです。
投資期間が長くリスクを取れる人は株式比率を高める選択肢がありますが、資金を使う時期が近い人や価格変動への不安が大きい人は、債券を組み合わせることで安定した資産運用を目指せます。大切なのは、自分の目的に合った資産配分を決め、それを継続することです。
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