個人向け国債を1年後に中途換金すると元本割れする?5年固定・10年変動2000万円の場合を解説

資産運用、投資信託、NISA

個人向け国債は「元本割れしにくい安全な金融商品」と言われますが、中途換金する場合に本当に購入金額がそのまま戻ってくるのか気になる方も多いでしょう。特に1000万円単位の大きな金額を運用する場合、換金時に2000万円を下回る可能性があるのかは重要なポイントです。

この記事では、個人向け国債の5年固定と10年変動をそれぞれ1000万円ずつ購入した場合を例に、1年後に2000万円全額を中途換金するとどうなるのか、元本割れの仕組みや注意点をわかりやすく解説します。

個人向け国債は1年後から中途換金できる

個人向け国債には、購入後すぐに換金できるわけではなく、原則として発行から1年間の保有期間があります。

例えば、令和8年6月15日発行の個人向け国債を購入した場合、令和9年6月15日以降であれば中途換金の申し込みが可能になります。質問のように令和9年6月16日に換金する場合は、1年経過後なので中途換金できる条件を満たしています。

ただし、中途換金する場合には、直前に受け取った利子の一部を調整する仕組みがあります。そのため、受け取った利息をそのまま全額もらえるわけではありません。

2000万円の個人向け国債を換金すると元本割れするのか

結論から言うと、個人向け国債を1年経過後に中途換金した場合、基本的には購入した2000万円を大きく下回ることはありません。

個人向け国債の中途換金では、元本から差し引かれるのは「直前2回分の利子相当額」です。つまり、購入した金額そのものが市場価格によって減少する仕組みではありません。

例えば、株式の場合は購入時1000万円だったものが市場価格の下落によって500万円になる可能性があります。しかし、個人向け国債の場合はそのような価格変動による損失はありません。

中途換金時に差し引かれる金額の仕組み

個人向け国債を途中で換金する場合、「中途換金調整額」が差し引かれます。これは、すでに受け取った利子の一部を返すような仕組みです。

具体的には、直前2回分の利子(税引前)相当額が差し引かれます。そのため、購入してから1年後すぐに換金した場合は、受け取った利息がほとんど残らない場合があります。

例えば、1000万円分の国債で年間利息が数万円発生していた場合、その一部または全部が調整額として差し引かれる可能性があります。しかし、購入した元本1000万円自体が大幅に減るわけではありません。

5年固定と10年変動で換金時の違いはあるのか

5年固定と10年変動は、金利の決まり方が異なります。固定5年は購入時の金利が満期まで変わらず、変動10年は市場金利の変化に応じて半年ごとに金利が見直されます。

しかし、1年後に中途換金する場合の基本的なルールはどちらも同じです。どちらの商品でも、中途換金調整額が差し引かれることで、利息部分が調整されます。

例えば、5年固定1000万円と変動10年1000万円を購入して、1年後に両方換金した場合でも、2000万円の元本部分が市場価格の変化によって大きく減少することはありません。

個人向け国債を購入するときに注意したいポイント

個人向け国債は安全性が高い商品ですが、「1年後に必ず使う予定のお金」をすべて投じる場合は注意が必要です。

中途換金は可能ですが、申し込みから実際に資金を受け取るまで一定の日数が必要になります。急な支払いに備える資金は、普通預金などすぐ利用できる場所にも残しておくことが大切です。

また、金利が上昇している時期には、変動10年を選ぶことで将来的な金利上昇の恩恵を受けられる可能性があります。一方で、資金を使う時期が決まっている場合は、期間を分散して保有する方法も有効です。

まとめ:個人向け国債2000万円を1年後に換金しても大きな元本割れはしない

個人向け国債の5年固定と10年変動を1000万円ずつ購入し、1年後に2000万円全額を中途換金した場合でも、株式投資のように元本が大幅に減る仕組みではありません。

差し引かれる可能性があるのは、中途換金調整額として直前2回分の利子相当額であり、購入した元本そのものが500万円になるようなことは通常ありません。

ただし、個人向け国債にも換金までの期間や利息調整などのルールがあります。大きな資金を運用する場合は、商品の特徴を理解したうえで、必要資金とのバランスを考えて購入することが大切です。

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