利付国債の既発債の見方を解説!利率と利回りの違いや満期まで持つ場合の注意点

資産運用、投資信託、NISA

利付国債の既発債を購入するとき、証券会社の画面に表示される「利率」「利回り」「単価」などの意味が分かりにくいと感じる方は少なくありません。特に新発債と違い、既に市場で取引されている国債は購入価格によって実際の収益率が変わるため、表示項目を正しく理解することが大切です。

利付国債の既発債で表示される「利率」と「利回り」の違い

利付国債の既発債を見ると、「利率(税引前)」と「利回り(税引前・単利)」という2つの数字が表示されています。この2つは似ていますが、意味は大きく異なります。

「利率」は国債が発行された時点で決められた表面上のクーポン(年間で受け取れる利息の割合)です。例えば額面100万円の国債で利率0.5%なら、毎年5,000円の利息を受け取る仕組みです。

一方で「利回り」は、現在の市場価格で購入した場合に、満期まで保有するとどれくらいの収益になるかを示す数字です。既発債の場合は発行時より価格が変動しているため、実際の投資判断では利回りを見ることが重要になります。

既発債の「単価75.13」とは何を意味するのか

既発債の単価とは、額面100円あたりの購入価格を表しています。例えば単価75.13の場合、額面100万円分の国債を購入するために必要なお金は、おおよそ75万1,300円になります。

なぜ額面より安く買えることがあるのかというと、市場金利の変化によって過去に発行された国債の魅力が変わるためです。新しく発行される国債の利率が高くなると、低い利率で発行された過去の国債は価格が下がり、既発債として安く購入できる場合があります。

例えば、利率0.5%の国債を75.13円で購入すると、毎年の利息に加えて満期時には額面価格との差額も利益になります。そのため、表面利率よりも高い利回りになることがあります。

満期まで保有するなら利回り3.476%は固定されるのか

既発債を購入して満期まで保有する場合、購入時点で計算された利回りは基本的に購入時点で確定します。途中で市場金利が上昇したり低下したりしても、保有している国債の利息条件自体は変わりません。

例えば、第165回利付国債(20年)のように「利率0.500%、利回り3.476%」と表示されている場合、購入価格を基準に計算すると満期まで持った場合の年間収益率が約3.476%になるという意味です。

ただし注意点として、これは購入時点での価格を基準にした計算です。途中で売却する場合は、その時点の市場価格によって売却損益が発生する可能性があります。

既発債を満期まで持つ場合に確認すべきポイント

既発債を満期まで保有する予定であれば、確認すべきポイントは「利回り」「残存期間」「購入単価」です。特に残存期間が長い国債ほど、市場金利の変化による価格変動が大きくなります。

例えば残存期間11年9か月の国債を購入する場合、約12年間資金を固定することになります。そのため、途中で住宅購入や大きな支出の予定がある場合は、余裕資金で購入することが重要です。

また、国債の利息には税金がかかります。表示されている利率や利回りは税引前の数字であり、実際に受け取る金額は税引後になる点も理解しておく必要があります。

新発債と既発債はどちらを選ぶべきか

新発債は発行時に決められた利率で購入するため仕組みが分かりやすい一方、既発債は市場価格によって利回りが変化するため、条件によっては有利な投資機会になることがあります。

例えば、金利が上昇した後に過去の低利率国債が安く販売されている場合、購入価格が低いため満期まで保有した際の利回りが高くなるケースがあります。

ただし、利回りだけを見るのではなく、自分がその資金を長期間動かせるか、満期まで保有できるかを考えて選ぶことが大切です。

まとめ:利付国債の既発債は利率ではなく購入時の利回りを見ることが重要

利付国債の既発債では、「利率」は発行時に決まった表面的な利息、「利回り」は現在の価格で購入して満期まで保有した場合の実質的な収益率を意味します。

そのため、既発債を購入するときは利率だけではなく、表示されている利回りや単価、残存期間を確認することが重要です。

満期まで保有する前提であれば、購入時点で計算された利回りを基準に投資判断できますが、途中売却の可能性がある場合は市場価格による価格変動リスクも考慮して選ぶようにしましょう。

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