新NISAで人気の投資信託「オルカン(全世界株式)」を購入する際、一括投資と毎月積立投資のどちらが有利なのか気になる人は多くいます。特に株式市場が上昇している期間では、一括投資の方が利益が大きく見えるため、「最初にまとめて投資した方がお得なのでは」と考えることもあります。
しかし、一括投資と分割投資を比較するときは、単純な利益額だけではなく、投資した金額、投資期間、市場環境を考慮する必要があります。この記事では、オルカンの一括投資と分割投資の違いや、リターンを比較するときの考え方を分かりやすく解説します。
一括投資と分割投資では投資期間が大きく異なる
一括投資とは、投資資金を最初にまとめて投入する方法です。例えば、新NISAの年間投資枠240万円を年初にすべてオルカンへ投資する場合、その240万円は1年間すべて市場に置かれることになります。
一方、分割投資(積立投資)は、一定額を毎月購入する方法です。毎月10万円ずつ投資する場合、1月に購入した10万円は長期間運用されますが、12月に購入した10万円は短期間しか運用されません。
つまり、同じ年間240万円を投資したとしても、市場にお金が置かれている時間が違うため、同じ値動きをしても結果は変わります。
上昇相場では一括投資が有利になりやすい理由
株式市場が長期的に上昇している場合、一括投資は有利になりやすい傾向があります。理由は、投資した資金が早い段階から市場に参加しているためです。
例えば、年初に240万円を投資し、その後1年間で株価が10%上昇した場合、単純計算では約24万円の利益になります。一方、毎月20万円ずつ投資する場合、後半に投資した資金は上昇期間が短いため、同じ10%上昇でも利益額は小さくなる可能性があります。
そのため、右肩上がりの相場では「投資できる資金を早く市場に置く」一括投資が有利になりやすいと言われています。
投資額に対するリターン率で比較すると見方が変わる
一括投資と分割投資を比較するときに注意したいのが、利益額だけを見ることです。
例えば、オルカンへ一括で720万円投資して300万円増えた場合と、分割で290万円投資して120万円増えた場合では、利益額だけを見ると一括投資の方が大きく見えます。
しかし、それぞれの投資額に対する利益率を計算すると、必ずしも大きな差があるとは限りません。一括投資では多くのお金が長期間市場に存在していたため、利益額が大きくなりやすいという側面があります。
下落相場では分割投資が有利になる場合がある
一括投資は上昇相場では有利になりやすい一方、投資直後に大きな下落が起きた場合は不利になる可能性があります。
例えば、240万円を一括投資した直後に株価が20%下落すると、評価額は大きく減少します。しかし、毎月積立投資をしている場合、下落後に安い価格で購入できるため、その後の回復局面では利益につながる可能性があります。
このように分割投資には、購入タイミングを分散することで高値づかみのリスクを抑える効果があります。
オルカン投資では目的やリスク許容度で選択することが重要
一括投資と分割投資のどちらが正解かは、投資する人の状況によって変わります。
すでに十分な現金を保有しており、長期間投資を続けられる人であれば、一括投資によって市場にいる時間を最大化する考え方があります。
一方で、投資直後の下落に精神的な不安を感じる人や、まとまった資金を一度に投入することに抵抗がある人は、積立投資によってリスクを分散する方法が向いています。
長期投資では投資方法より継続することが重要
オルカンのような全世界株式へ投資する場合、多くの人が数年ではなく10年、20年という長期間での資産形成を目的にしています。
長期投資では、一括投資か分割投資かという入口の違いだけでなく、暴落時にも投資を続けられるかどうかが重要になります。
例えば、一括投資をした後に大きな下落が起きて不安になり売却してしまう場合、理論上有利な方法でも結果的には失敗につながります。自分が継続できる投資方法を選ぶことが大切です。
まとめ
オルカンの一括投資と分割投資は、どちらが常に有利というものではありません。市場が上昇している期間では一括投資が有利になりやすく、下落リスクを抑えたい場合は分割投資のメリットがあります。
また、利益額だけを見ると一括投資の方が大きく見えることがありますが、投資額や市場に置かれていた期間を考慮して比較することが重要です。
最終的には、自分の資金状況やリスク許容度に合わせて、無理なく長期間続けられる方法を選ぶことが、オルカンを活用した資産形成では最も大切です。
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