日本の株式市場におけるPTS(私設取引システム)は、個人投資家にも広く利用されるようになりました。特にデイタイムにおける取引では、SBIジャパンネクスト証券が運営するJNXと、SBIと野村証券が出資するChi-X(現:チャイエックス・ジャパン)の2つのPTSが主に取引の舞台となります。本記事では、どちらを見るべきか、そしてその違いや特徴について詳しく解説します。
PTSとは?デイタイムでも活用される理由
PTSは証券取引所を通さずに株式を売買できる市場で、通常の東証の立会時間外でも取引が可能です。特に早朝や夕方の取引だけでなく、デイタイムにおいてもリアルタイムで板を確認できるため、売買チャンスを広げる手段として注目されています。
例えば、急な材料が出たときや、東証の板が薄い銘柄などにおいてPTSが重宝されるケースが増えています。
JNX(ジャパンネクスト)とは
JNXはSBIジャパンネクスト証券が運営する国内最大のPTSです。取引量、取引銘柄の数、流動性において日本トップクラスを誇り、多くの証券会社が接続しています。
特にデイタイムの出来高においては他のPTSを大きく上回っており、多くの個人投資家が参考にする板情報として利用しています。
Chi-Xとは?JNXとの違い
Chi-Xはもともと欧州で設立された私設取引システムで、現在は日本市場向けにも運営されています。東証との価格乖離がある場合に有利な価格で取引できることがあり、機関投資家の一部でも利用されています。
ただし、取引参加者が限定的であるため、JNXほどの出来高はないのが実情です。板が薄い場合も多く、デイタイムにおける即時の売買には向かないケースもあります。
デイタイムのPTSで重視すべきポイント
- 出来高:JNXが圧倒的に多いため、板の信頼性が高い
- 価格の反映速度:市場ニュースなどに対して素早く反応するのもJNX
- 証券会社の対応:JNX対応の証券会社は多いが、Chi-Xに対応していない会社もある
これらを考慮すると、リアルタイムでの価格確認や売買を行いたいならJNXをメインで見るのが実用的です。
実際の投資判断ではどう活用すべきか
JNXは板情報を確認する「指標」として、東証の価格よりも先に動く場合があります。そのため、短期売買を行うトレーダーにとっては非常に有効です。
一方でChi-Xは、逆にJNXと東証の価格差を利用したアービトラージや戦略的なポジション取りなど、やや高度な取引スタイルの補助として活用されることがあります。
まとめ
デイタイムのPTS取引においては、JNXを見るのが基本です。出来高や板の厚み、反映速度の点で優れており、個人投資家の情報源としても使い勝手が高いからです。
ただしChi-Xにも一定の役割があるため、用途や取引スタイルに応じて併用を検討するのも賢明な判断です。

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