確定拠出年金(DC)の掛け金割合を変更した後、「給与から引かれていないはずの金額」が消えてしまったように感じるケースは意外と多く見受けられます。この記事では、JIS&T(日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー)を通じて確定拠出年金を運用している場合に発生しやすい「反映されない金額」の原因と、実際に確認・対処すべきポイントについて解説します。
掛け金割合を変更すると何が起きるのか?
企業型確定拠出年金において、掛け金の配分割合を90%→10%などに変更すると、変更後の配分に応じて拠出額が再構成されます。JIS&Tでは、変更後の割合に基づいて掛け金が反映され、残りの部分が給与に上乗せされて支給される仕組みです。
しかし、会社側の給与処理が変更に追いついていない場合、上乗せ支給されるはずの90%分が「未処理」となる可能性があります。これは給与部門または経理システムでの設定ミスによって発生します。
反映されていない場合にまず確認すべきこと
まず、給与明細に「確定拠出年金非対象額」や「退職金扱いの給与加算」などの項目が追加されていないか確認しましょう。これらが記載されていない場合、その金額はまだ給与処理に反映されていない可能性があります。
次に、勤務先の人事部門または給与担当に、掛け金変更が確実にシステムへ反映されているか確認を依頼しましょう。特に、5月や6月の異動や新年度処理時期は、事務的な遅延が起こりやすいため注意が必要です。
JIS&T側に問い合わせをしても解決しないケース
JIS&Tは、あくまで企業からの掛け金を預かり運用する「記録関連運営管理機関」です。そのため、給与や未反映金額に関する情報は原則持っていません。掛け金変更後に「90%分がどこにも行っていない」ように見えるのは、企業側の給与支払い処理が滞っていることが主な原因です。
JIS&Tに問い合わせをしても、「会社へご確認ください」と案内されるのが通例です。つまり、未振込金や給与反映については、勤務先側での確認が必要不可欠なのです。
過去に起きた似た事例とその対応
実際にあった事例では、掛け金を10%に減額したものの、残りの90%が2ヶ月にわたり未支給となっていたケースがありました。このときは、会社の給与システムが旧設定のままだったため、差額分が保留状態となっていました。
結果として、人事部門に問い合わせたことで翌月の給与に「調整額」としてまとめて振り込まれ、無事解決しました。システム反映までに1~2ヶ月のタイムラグがある場合もあるため、こまめな確認が大切です。
振込がない場合の問い合わせ先と伝え方
まず確認すべきは会社の「人事・総務・給与」などの部署です。問い合わせ時には、以下のように具体的に伝えるとスムーズです。
例:「5月より確定拠出年金の掛け金を10%に変更しましたが、残りの90%が給与にも他項目にも反映されていないようです。ご確認いただけますか?」
また、給与明細をPDFなどで共有できる場合は、該当箇所を指摘した資料もあると、担当者側の確認も早まります。
まとめ:振り込まれない90%は給与側にあることが多い
確定拠出年金の掛け金割合を大きく変更した際、「減額した分がどこにも見当たらない」という事象は、企業側の給与処理遅延が主な原因です。JIS&Tではなく、まずは勤務先の給与担当部署への確認が第一ステップとなります。
放置せず、早めに確認・連絡を行うことで、未払い分の正確な支給や調整を受けることができます。今後も安心して制度を利用するために、手続き後の動きにも注意を払うようにしましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント