米国株式への投資が一般化する中で、SBI証券などのネット証券で外貨建て口座を利用している投資家も増えています。しかし、SBI証券の「外貨建て口座の円換算評価額」と「MY資産の総資産残高」が一致しないことに疑問を抱くケースも多く見られます。この記事では、その原因や仕組み、そして「現金」の表示が意味する内容を詳しく解説します。
SBI証券における米国株の評価額の種類
SBI証券では、資産の表示方法が複数存在します。特に「外貨建て口座」の評価額と「MY資産(資産合計)」は必ずしも一致しない点に注意が必要です。これは、為替レートの適用タイミングや評価基準が異なるためです。
例えば、米ドル建てで保有している銘柄は、外貨建て口座上ではリアルタイムの為替に近いレートで換算される一方、MY資産の評価は数時間前の為替レートや終値ベースで反映されるケースがあります。そのため、円換算評価額に数千円〜数万円の差が出ることも珍しくありません。
為替レートの違いが与える影響
仮に1ドル=150円で保有資産が1,000ドルあるとします。このとき、円換算額は150,000円です。しかし、MY資産の表示が1ドル=148円のレートを使用している場合、同じ1,000ドルが148,000円と表示され、2,000円の差が生じます。
このような評価タイミングのズレは、リアルタイム性と安定性のバランスを保つために設けられており、必ずしもミスや不整合ではありません。
「現金」の表示と買付余力の違いとは?
「保有資産評価」の中にある「現金」は、一般的には口座内の未使用残高、つまり現時点で保有している外貨の残額を指します。一方、「買付余力」は、それに信用取引の余力などを加味した、実際に投資に使える資金の合計です。
たとえば、外貨で100ドルを保有していても、未受渡の売買注文があると買付余力は80ドルなどに減ることがあります。そのため、「現金=買付余力」ではないことに注意が必要です。
評価額と現金のズレを確認する実践方法
評価額の違いに疑問がある場合、次の手順で確認してみましょう。
- SBI証券のPC版サイトにログイン
- 「口座管理」→「外貨建商品(米国株等)」をクリック
- 表示される「外貨建商品」の保有銘柄と現金残高を確認
- 「為替レート適用日時」や「MY資産の更新時刻」を照合
これにより、どの時点のレートが使われているか、どの数値が最新かが明確になります。
もし評価額が大きくずれていたら?
一時的な評価額の差であれば、数時間で解消されることも多く心配は不要です。しかし、何日経っても差が解消されない場合は、以下のような可能性を検討してください。
- 保有資産の一部が未受渡状態(約定はしているが受渡日が先)
- 税引き後の資産反映待ち
- 特定口座とNISA口座で別表示になっている
これらのケースでは、SBI証券のサポート窓口に問い合わせれば丁寧に対応してもらえます。
まとめ:仕組みを理解すれば安心して管理できる
外貨建て口座の円換算とMY資産のズレは、為替レートの適用タイミングや評価基準の違いによるものです。また、「現金」=「買付余力」ではなく、実際の投資可能額を示すための別概念として認識しておく必要があります。
これらの違いを理解し、定期的に口座内容を確認すれば、資産のブレにも安心して対応できます。初心者の方も焦らず、数字の意味を正しく把握することから始めてみてください。

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