NISAでオール・カントリー(オルカン)を購入している人の中には、「つみたて投資枠と成長投資枠で別々に保有すると複利効果が分散して損になるのでは?」と疑問を持つ方もいます。実は、投資信託の複利の仕組みを理解すると、この不安はほとんどの場合不要だと分かります。この記事では、NISAの2つの投資枠と複利の関係について分かりやすく解説します。
複利は口座ごとではなく資産額全体で考える
複利とは、運用で得た利益がさらに利益を生む仕組みです。
例えば100万円を年5%で運用した場合、1年後は105万円になります。翌年は105万円に対して5%の利益が付くため、利益が利益を生む状態になります。
このとき重要なのは、同じ利回りで運用されているなら、資産を分けても合計金額の増え方は変わらないという点です。
成長投資枠とつみたて投資枠でオルカンを持つ場合
例えば以下のケースを考えてみます。
| 保有方法 | 投資額 |
|---|---|
| つみたて投資枠 | 100万円 |
| 成長投資枠 | 100万円 |
| 合計 | 200万円 |
オルカンが年間10%上昇した場合、つみたて投資枠は110万円、成長投資枠も110万円となり、合計220万円になります。
最初から200万円を1つにまとめて保有していた場合も220万円になるため、結果は同じです。
つまり、同じ商品を保有している限り、表示が分かれているだけで複利効果が弱くなることはありません。
なぜ「まとめた方が有利」と感じるのか
銀行預金などでは金額が大きいほど利息が多くなるため、投資でも同じように考えてしまうことがあります。
しかし投資信託の運用成績は割合(%)で増減します。
例えば100万円が5%増えると105万円になり、50万円が5%増えると52万5000円になります。これを2つ足しても157万5000円であり、最初から150万円を5%運用した結果と同じです。
複利は金額ではなく利回りによって働くため、同じ商品なら分割していても不利にはなりません。
むしろ投資枠を活用できるメリットがある
新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠を併用できます。
- 年間投資枠を最大限活用できる
- 投資方法を柔軟に調整できる
- 非課税保有限度額を効率よく使える
同じオルカンを購入していても、制度上は問題なく、投資効率が悪くなることもありません。
まとめることを検討するケース
実際には投資効率よりも管理のしやすさで判断する人が多いです。
証券会社によっては保有残高が複数表示されるため、資産管理が面倒に感じる場合があります。
ただし、複利効果を高める目的だけで無理に投資枠を一本化する必要はありません。
まとめ
NISAのつみたて投資枠と成長投資枠で同じオルカンを保有していても、複利効果が分散して損になることはありません。同じ利回りで運用される限り、資産を分けても合計資産の増え方は変わらないためです。投資判断では表示の違いよりも、長期で継続して積み立てることや資産配分を維持することの方が重要といえるでしょう。
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