積立NISAの利回りは評価損益率19%で計算していい?将来シミュレーションの正しい考え方

資産運用、投資信託、NISA

積立NISAの将来シミュレーションをするとき、「現在の評価損益率をそのまま運用利回りとして入力してよいのか」と疑問に感じる人は少なくありません。特に投資を始めてから短期間で大きな利益が出ている場合、現在の成績が20年後も続くのか気になるところです。この記事では、証券口座に表示される評価損益率と長期投資で使う想定利回りの違い、将来シミュレーションを行う際の考え方について解説します。

評価損益率19%は運用利回りと同じ意味ではない

証券会社のマイ資産などに表示される「評価損益率」は、現在の投資金額に対してどれだけ利益や損失が出ているかを示す数字です。一方で、積立NISAのシミュレーションで入力する「利回り」は、毎年平均してどれくらい資産が増えるかを表す想定年率です。

例えば、投資を始めて1年で評価損益率が19%になった場合、それは「1年間で19%増えた」という現在時点の結果です。しかし、この19%が毎年続くという意味ではありません。

株式市場は毎年同じように上昇するわけではなく、大きく上がる年もあれば下落する年もあります。そのため、一時的な評価損益率を20年後の運用利回りとして使うと、将来資産を過大に見積もる可能性があります。

なぜ19%の利回りで計算すると資産が大きく増えるのか

投資の複利効果では、毎年一定の利回りで増え続けると資産は大きく成長します。そのため、高い利回りを設定すると将来シミュレーションの結果も大きく変わります。

例えば、毎月3万円を20年間積み立てた場合、元本は720万円です。仮に年利5%で運用できた場合と、年利19%で運用できた場合では、最終的な金額には大きな差が出ます。

しかし、年利19%を20年間継続することは非常に高い水準です。過去に大きく成長した投資商品でも、長期間にわたって毎年同じ高利回りを維持することは簡単ではありません。

積立NISAのシミュレーションで使われる5%前後の意味

ネット上で積立NISAのシミュレーションに年利5%程度が使われることが多いのは、株式市場の長期的な平均成長率を参考にした現実的な目安として利用されることが多いためです。

もちろん、5%という数字も将来を保証するものではありません。市場環境によってはマイナスになる年もあります。ただし、長期投資では短期間の値動きではなく、長い期間で平均的な成長を期待する考え方が基本になります。

例えば、全世界株式や米国株式に連動する投資信託では、過去の長期的な成長実績を参考にして5%程度の想定を置く投資家もいます。

現在の好調な運用成績を将来予測に使う時の注意点

投資を始めたタイミングによっては、短期間で大きな利益が出ることがあります。特に株式市場が上昇している時期に投資を開始すると、評価損益率が高く表示されることがあります。

例えば、100万円投資した直後に市場が大きく上昇し、評価額が119万円になった場合、評価損益率は19%になります。しかし、その後市場が10%下落すれば利益は大きく減少する可能性があります。

現在の利益は確定した利益ではなく、売却するまで変動する評価額です。そのため、現在の数字だけを見るのではなく、投資期間全体で考えることが重要です。

積立NISAの将来計画では複数の利回りで確認する

将来の資産形成を考える場合は、1つの利回りだけで判断するよりも、複数のケースでシミュレーションする方法がおすすめです。

例えば、年利3%の場合、年利5%の場合、年利7%の場合など複数の条件で計算すると、将来どの程度の幅があり得るのか把握できます。

また、投資では利益だけでなく、一時的な大きな下落も想定しておく必要があります。20年間積立を続ける場合、途中で株価が大きく下落する場面があっても、継続できる計画を立てることが大切です。

まとめ

証券口座に表示される評価損益率19%は、現在までの投資結果を示す数字であり、そのまま将来の運用利回りとして考えることはできません。

短期間で大きな利益が出ている場合でも、その状態が20年間続くとは限りません。積立NISAのシミュレーションでは、過去の市場データなどを参考にした3%〜5%程度など複数の想定で確認すると、より現実的な資産計画を立てやすくなります。

投資では現在の好調な結果だけを見るのではなく、長期的な成長とリスクの両方を考えながら、自分に合った積立計画を作ることが大切です。

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