マクロ経済学では、消費・投資・政府支出から成り立つ総需要と、生産されたGDPが一致する点を均衡GDPと呼びます。この記事では、消費関数C=a+bYを使って均衡GDPを求める方法と、政府支出が変化した場合にGDPがどのように変化するのかを、計算手順を追いながらわかりやすく解説します。
均衡GDPとは何か
均衡GDPとは、経済全体の需要(総需要)と供給(GDP)が一致した状態のGDPのことです。総需要は消費C、投資I、政府支出Gによって構成され、式ではY=C+I+Gと表されます。
今回の問題では、総需要YdがC+I+Gで表され、均衡状態では実際のGDPであるYと総需要Ydが等しくなります。そのため、Y=C+I+Gの式を作り、Yについて解くことで均衡GDPを求めることができます。
消費関数を使って総需要の式を作る
問題では消費関数がC=a+bYとされています。ここで、aは基礎消費、bは限界消費性向、YはGDPを表します。
与えられた条件は以下の通りです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 基礎消費a | 200 |
| 限界消費性向b | 0.8 |
| 投資I | 800 |
| 政府支出G | 600 |
したがって消費Cは、C=200+0.8Yとなります。これを総需要の式に代入します。
Y=C+I+G
Y=(200+0.8Y)+800+600
均衡GDP(A)を計算する
式を整理すると、
Y=1600+0.8Y
となります。両辺から0.8Yを引くと、
Y-0.8Y=1600
0.2Y=1600
したがって、
Y=1600÷0.2=8000
となります。よって、政府支出を減少させる前の均衡GDPは(A)8000です。
政府支出を100減らした場合の新しいGDPを求める
次に政府支出Gを100減少させる政策を行います。もともとGは600なので、新しい政府支出は500になります。
新しい総需要の式は、
Y=(200+0.8Y)+800+500
となります。
これを整理すると、
Y=1500+0.8Y
となります。先ほどと同じように計算します。
Y-0.8Y=1500
0.2Y=1500
Y=1500÷0.2=7500
したがって、政府支出を100減少させた後の均衡GDPは(B)7500となります。
財政政策と乗数効果の関係
今回の計算では、政府支出を100減らした結果、GDPは100ではなく500減少しました。これは財政支出の変化が経済全体に波及する「乗数効果」によるものです。
政府支出乗数は、1÷(1-b)で求められます。今回の場合、b=0.8なので、
政府支出乗数=1÷(1-0.8)=5
となります。つまり政府支出が100変化すると、GDPは100×5=500変化します。
例えば、政府が公共事業への支出を100増やした場合、その100を受け取った企業や労働者の所得が増え、その一部が消費に回ることで、さらに別の企業の売上につながるという流れが発生します。
まとめ:均衡GDPの答えと計算のポイント
今回の問題では、消費関数C=200+0.8Yを総需要の式に代入して均衡GDPを求めました。
計算結果は以下の通りです。
- 政府支出600の場合の均衡GDP(A):8000
- 政府支出を100減少させた後の均衡GDP(B):7500
均衡GDPの問題では、まず消費関数を作り、Y=C+I+Gに代入することが基本です。また、政府支出の変化は乗数効果によってGDPに大きな影響を与えることを理解しておくと、類似問題にも対応できるようになります。
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