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銀行で投資信託を購入するとき、「100万円より500万円、500万円より1,000万円を預けたほうが手数料も高くなるのか」と疑問に思うことがあります。
結論からいうと、手数料が購入金額に対する一定の料率で設定されている投資信託では、購入金額が大きくなるほど支払う手数料の金額も大きくなります。ただし、金額が増えるほど手数料率そのものまで高くなるとは限りません。逆に購入金額によって料率が段階的に下がる商品もあり、購入時手数料が0円の投資信託もあります。
また「銀行に運用を任せるための手数料」と考えると分かりにくくなります。一般的な投資信託では、購入時手数料のほか、保有中の運用管理費用(信託報酬)など複数のコストがあるため、それぞれを分けて確認することが大切です。
購入時手数料が率で決まるなら投資額が増えるほど金額も増える
投資信託の購入時手数料は、販売会社である銀行や証券会社へ支払う費用です。投資信託協会のガイドでは、購入時手数料について、申込価額に一定率を乗じた額として説明されています。[参照:投資信託協会 投資信託ガイド]
例えば購入時手数料を仮に税込2.2%とすると、100万円なら2万2,000円、500万円なら11万円、1,000万円なら22万円です。同じ2.2%でも投資額が10倍になれば、手数料額も10倍になります。
| 購入金額 | 手数料率を2.2%と仮定した場合 |
|---|---|
| 100万円 | 2万2,000円 |
| 300万円 | 6万6,000円 |
| 500万円 | 11万円 |
| 1,000万円 | 22万円 |
これはあくまで仕組みを説明するための計算例であり、実際の手数料率は商品や販売会社によって異なります。したがって「銀行なら一律○%」というものではありません。
購入金額が増えるほど手数料率まで高くなるとは限らない
ここで区別したいのが「手数料の金額」と「手数料率」です。購入額に同じ料率を掛ける商品なら、購入金額が増えるほど手数料の円換算額は増えますが、料率そのものは同じです。
また投資信託によっては、購入金額に応じて手数料率が変わる場合があります。金融庁の監督指針でも、投資信託を勧誘する際には販売手数料の料率と購入代金に応じた販売手数料の金額を分かりやすく説明することが求められています。[参照:金融庁 金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針]
つまり「たくさん買ったら必ず手数料率も高くなる」という仕組みではありません。商品によっては大口購入で料率が変わることもあるため、銀行から提示された商品ごとの手数料表を確認する必要があります。
購入時手数料0円の投資信託もある
すべての投資信託に購入時手数料が設定されているわけではありません。購入時手数料がかからない商品は一般に「ノーロード」と呼ばれます。
投資信託協会も、購入時手数料がかからない投資信託が存在することや、同じ投資信託でも販売会社によって購入時手数料が異なる場合があることを案内しています。[参照:投資信託協会 投資信託説明書ガイド]
したがって銀行から投資信託を提案された場合には、「購入時手数料はいくらですか」だけでなく、「同じような投資対象で購入時手数料がかからない商品はありますか」と確認することも比較の一つになります。
見落としやすいのが保有中の信託報酬
購入時手数料が0円でも、投資信託のコストが完全に0円という意味ではありません。投資信託では保有期間中に運用管理費用、いわゆる信託報酬が発生するのが一般的です。
信託報酬は販売手数料のように銀行窓口で別途現金を支払うのではなく、投資信託の信託財産から日々差し引かれます。そのため利用者には購入時手数料より見えにくいコストです。
例えば単純化して、500万円を信託報酬年率0.2%の商品で保有する場合と年率1.5%の商品で保有する場合を比較すると、500万円に対する年率換算では前者が約1万円、後者が約7万5,000円に相当します。実際には基準価額や純資産額が日々変動するため、この計算額がそのまま請求されるわけではありませんが、長期保有では料率の差が重要になります。
購入時・保有中・売却時の3段階でコストを見る
投資信託を比較するときは、購入時手数料だけを見るのではなく、投資を始めてから終了するまでに発生するコストを確認することが重要です。
| タイミング | 代表的な費用 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 購入時 | 購入時手数料 | 0円の商品もある。販売会社によって異なる場合がある |
| 保有中 | 運用管理費用(信託報酬)など | 信託財産から継続的に差し引かれる |
| 解約時など | 信託財産留保額など | 設定されていない商品もある |
金融庁も、投資信託の販売時には購入時の販売手数料だけでなく、購入後に負担する信託報酬や信託財産留保額などについて説明することを監督上の留意事項としています。[参照:金融庁]
特に長期間保有する予定なら、最初に一度だけ発生する購入時手数料と、保有中継続して発生する信託報酬を分けて比較することが重要です。
銀行で買う場合も商品名と目論見書を確認する
銀行の窓口で「投資信託をお願いします」と依頼しても、銀行預金のように銀行が元本を保証して運用してくれるわけではありません。投資信託は株式、債券などへ投資する金融商品であり、値下がりによって元本割れする可能性があります。
金融庁も、銀行で投資信託を購入する際の注意点として、投資信託は預金と異なり価格が変動し、投資額より受取額が少なくなるリスクがあることを案内しています。[参照:金融庁 金融サービス利用者相談室]
契約前には商品名、投資対象、購入時手数料、信託報酬、その他の費用、想定されるリスクを確認します。これらは交付目論見書などで確認できるため、「手数料を円換算するといくらになるのか」まで銀行担当者へ確認してから判断すると分かりやすくなります。
手数料が高い商品ほど運用成績が良いわけではない
注意したいのは、手数料の高さと将来の運用成績は別問題だということです。購入時手数料や信託報酬が高いからといって、それに比例して利益が大きくなる保証はありません。
反対に「手数料が一番安い」という理由だけで商品を決めることも適切とは限りません。投資対象、リスク、運用方針、自分がいつまで運用するのかなどを確認したうえで、その内容に対してコストが妥当かを比較する必要があります。
特にまとまった金額を一度に購入する場合、数%の購入時手数料でも円換算すると大きな金額になります。契約前に「購入額○万円の場合、初日に実際いくらの費用が発生するのか」「年間の信託報酬率は何%か」を数字で確認することが重要です。
まとめ:投資額が増えれば手数料額が増える場合はあるが、料率まで上がるとは限らない
銀行で投資信託を購入する場合、購入時手数料が購入額に対する一定率で設定されていれば、投資金額が増えるほど支払う手数料の円換算額も増えます。しかし、購入金額が大きいほど手数料率そのものまで高くなるとは限りません。
商品によっては購入金額に応じて料率が変わるものもあれば、購入時手数料が0円の投資信託もあります。また購入後には信託報酬などの継続的なコストがあるため、購入時手数料だけで比較しないことが大切です。
銀行から商品を提案されたら、「購入金額に対する手数料率」「実際に支払う手数料の金額」「年間の信託報酬」「解約時などの費用」の4点を確認すると、負担するコストを把握しやすくなります。まとまった資金を投資する場合ほど、契約前に目論見書と費用の具体的な金額を確認してから判断することが重要です。
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