S&P500指数が大きく上昇した日に、連動するはずのeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の基準価額を見ると下落していることがあります。この現象は投資信託の仕組みを理解すると自然な動きであり、必ずしも連動していないわけではありません。この記事では、S&P500指数と投資信託の基準価額にズレが発生する理由や確認すべきポイントを解説します。
S&P500とeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の値動きが同じ日にならない理由
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、米国の代表的な株価指数であるS&P500への連動を目指す投資信託です。しかし、株価指数と投資信託の基準価額は同じタイミングで計算されているわけではありません。
S&P500指数は米国市場の取引時間中に変動します。一方、日本で販売されている投資信託の基準価額は、米国市場の終値をもとに、為替レートや投資信託の計算ルールを反映して翌営業日に公表されます。
例えば、日本時間の朝にS&P500が1%上昇して取引を終えた場合、その影響が反映された基準価額が日本で確認できるのは通常その後になります。そのため、見ている日付がずれていることで「指数が上がったのに投資信託が下がった」と感じることがあります。
為替相場の変動が基準価額に影響する
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は米国株に投資しているため、株価だけでなく円とドルの為替変動も基準価額に影響します。
例えば、S&P500が1%上昇していても、その間に円高が進んでドルの価値が下がると、日本円で計算した投資信託の評価額は下落する可能性があります。
具体的には、米国株が100ドルから101ドルになったとしても、1ドル150円だったものが145円になると、日本円換算では価値が下がる場合があります。海外資産に投資する投資信託では、この為替の影響を無視できません。
投資信託には信託報酬などのコストも反映される
株価指数と投資信託の値動きには、わずかな差が発生します。その理由の一つが信託報酬などの運用コストです。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は低コストの商品として知られていますが、投資信託である以上、運用会社への信託報酬などが日々少しずつ差し引かれています。
また、指数と完全に同じ銘柄を同じ割合で保有することは難しいため、配当金の処理や売買タイミングなどによっても若干のズレが発生します。
基準価額を確認するときに見るべきポイント
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の値動きを確認するときは、当日のS&P500指数だけを見るのではなく、前日の米国市場や為替の動きも合わせて確認することが大切です。
特に日本時間では、米国市場の動きと投資信託の基準価額発表に時間差があります。そのため、ニュースで見たS&P500の上昇がすぐに基準価額へ反映されるとは限りません。
短期間の1日の動きだけを見ると違和感を覚えることがありますが、数週間や数か月単位で見ると、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は基本的にS&P500の値動きに連動するよう運用されています。
まとめ:S&P500上昇でもeMAXIS Slim米国株式が下がることはある
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)はS&P500への連動を目指していますが、基準価額は指数だけでなく、為替、時間差、運用コストなど複数の要因によって決まります。
そのため、S&P500が上昇した日に投資信託の基準価額が下落するケースは珍しいことではありません。投資信託を確認するときは、1日の値動きだけで判断せず、長期的な連動性を見ることが重要です。
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