S&P500連動商品は新NISAでも人気が高く、「18歳から65歳まで毎月4万円を積み立てれば1億円以上になる」というシミュレーションを見たことがある人も多いでしょう。過去の米国株市場の成長率を前提にすると非常に魅力的な数字に見えますが、実際の資産形成では運用期間だけでなく、その後の使い方も重要になります。
この記事では、S&P500の長期投資でよく話題になる「死ぬまで持つべきか」という考え方について、積立・出口戦略・リスクの視点から整理します。
S&P500の積立で1億円超えは本当にあり得る?
S&P500は米国の代表的な大型企業500社で構成される株価指数です。
過去の長期データでは年平均約7〜10%程度で語られることが多く、その数字を利用して積立シミュレーションが行われます。
| 条件例 | 内容 |
|---|---|
| 積立額 | 毎月4万円 |
| 期間 | 18歳〜65歳(47年間) |
| 想定利回り | 年7% |
この条件では理論上1億円を超えるケースもあります。
ただしこれは将来を保証する数字ではなく、過去データを使ったシミュレーションに過ぎません。
年利7%は保証された数字ではない
多くの人が誤解しやすい部分ですが、S&P500が毎年7%で増えるわけではありません。
実際には大きく下落する年もあります。
例えば過去には以下のような局面がありました。
- ITバブル崩壊
- リーマンショック
- コロナショック
短期間では30〜50%程度下落した時期もあります。
そのため「47年後に必ず1億5,000万円になる」と考えるのは危険です。
死ぬまで持つ人もいるが出口戦略も重要
「S&P500は永久保有」という言葉を聞くことがあります。
長期保有には次のメリットがあります。
- 複利効果を最大化しやすい
- 売買回数が少なく手数料を抑えられる
- 短期的な値動きを気にしなくて済む
一方で、老後になっても100%株式のまま保有し続けることにはリスクもあります。
65歳で退職直後に市場が40%下落した場合、取り崩しに大きな影響が出る可能性があります。
資産形成と資産取り崩しは別に考える
積み立て時代と老後では考え方が少し変わります。
例えば次のような考え方があります。
| 時期 | 重視する点 |
|---|---|
| 若いうち | 資産成長 |
| 定年前後 | 資産保全 |
| 老後 | 安定した取り崩し |
実際には定年が近づくにつれて一部を債券や現金へ移す人もいます。
「ずっと持つか、全部売るか」の二択ではありません。
新NISAで人気だから安心というわけではない
新NISAではS&P500関連商品は非常に人気があります。
しかし人気商品と安全商品は同じ意味ではありません。
人気がある理由は長期実績が評価されているためであり、将来の利益を保証する制度ではありません。
投資判断は年齢、収入、生活費、老後資金などによって変わります。
まとめ
S&P500は長期投資と相性が良く、若いうちから積立を続けることで資産形成の可能性を高められる商品です。
ただし「年利7%で必ず増える」「死ぬまで持てば安心」と考えるのではなく、出口戦略も合わせて考えることが大切です。
長く持つこと自体よりも、自分がいつ何のために使う資金なのかを整理することが、投資を続けるうえで重要なポイントになります。
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