信用創造の計算方法をわかりやすく解説|準備率5%・10%の場合の預金創造額の求め方

経済、景気

銀行の仕組みを学ぶ中で出てくる「信用創造」は、中央銀行が定める支払準備率によって、銀行全体でどれだけ預金が増える可能性があるかを計算する重要な考え方です。

特に準備率が変化した場合、信用創造の乗数や最大預金創造額がどのように変わるのかを理解することが大切です。この記事では、準備率10%の場合と5%の場合を例に、計算方法を順番に解説します。

信用創造とは何か

信用創造とは、銀行が預金を元にして貸し出しを行うことで、銀行制度全体の預金量が増えていく仕組みのことです。

銀行は預かったお金をすべて保管しているわけではありません。中央銀行が決めた支払準備率に従って一定割合を準備金として残し、それ以外を貸し出すことで新たな預金が生まれます。

例えば、銀行に100万円の預金があり、準備率が10%の場合、10万円を準備金として残し、残り90万円を貸し出すことができます。この貸し出されたお金が別の銀行に預金されることで、さらに信用創造が行われます。

信用創造の乗数の求め方

信用創造の乗数は、以下の計算式で求めます。

信用創造乗数 = 1 ÷ 支払準備率

準備率は小数に直して計算します。例えば10%の場合は0.1、5%の場合は0.05として計算します。

準備率10%の場合は、1÷0.1=10となり、信用創造の乗数は10倍になります。

つまり、最初の預金100万円をもとに、銀行制度全体では理論上最大1000万円まで預金が作られる可能性があります。

準備率5%の場合の信用創造乗数

準備率が5%の場合、計算式に当てはめると以下のようになります。

1÷0.05=20

したがって、準備率5%の場合の信用創造乗数は20倍です。

準備率が10%の時は10倍でしたが、準備率が5%になると銀行が貸し出せる割合が増えるため、信用創造の規模は大きくなります。

準備率5%の場合の最大預金創造額

最初の預金が100万円の場合、準備率5%では信用創造乗数が20倍になるため、銀行制度全体で作られる最大預金額は次のように計算します。

100万円 × 20倍 = 2000万円

つまり、支払準備率が5%の場合、銀行制度全体では理論上最大2000万円の預金が創造されることになります。

計算の流れを見ると、準備率が低くなるほど銀行は多くのお金を貸し出せるため、経済全体で作られる預金量が増えることが分かります。

問題の数字を整理して確認

支払準備率 信用創造乗数 最大預金創造額
10% 10倍 1000万円
5% 20倍 2000万円

このように、準備率が半分になると信用創造乗数は2倍になり、最初の預金をもとに作られる最大預金額も大きくなります。

試験問題では「準備率が何%か」「最初の預金はいくらか」を確認し、まず信用創造乗数を求めてから最大預金額を計算すると解きやすくなります。

まとめ

信用創造の計算では、まず「1÷支払準備率」で信用創造乗数を求めます。準備率5%の場合は、1÷0.05=20倍となります。

そのため、銀行Aに100万円の預金があった場合、銀行制度全体で最大2000万円の預金が作られる計算になります。

準備率が低いほど銀行の貸出可能額が増え、信用創造の規模も大きくなるという点を押さえておくと、この種類の問題を解きやすくなります。

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