株式チャートで「どの価格帯で多く売買されたのか」を確認したいときに役立つのが、価格帯別出来高です。通常の出来高が時間軸に沿ってチャート下部へ縦棒で表示されるのに対し、価格帯別出来高は価格軸に沿って横向きのヒストグラムとして表示されます。
TradingViewでは、この機能をVolume Profile(出来高プロファイル)として提供しています。現在チャートに表示している期間全体、指定した期間、1日ごとなど、目的に応じて複数のVolume Profileを使い分けられます。
単純に「いま画面に表示している範囲について、チャート横に価格帯別出来高を出したい」という場合は、Visible Range Volume Profile(可視範囲出来高プロファイル)が分かりやすい選択です。
TradingViewの価格帯別出来高とは?
TradingViewのVolume Profileは、指定した期間について、どの価格水準でどれだけの出来高が発生したかをヒストグラムで可視化する機能です。株式の場合は取引出来高を使って計算されます。[参照:TradingView Volume Profileの基本]
例えば1,000円から1,500円まで上昇した株で、1,200円付近の横棒だけが非常に長ければ、その期間中に1,200円付近で多くの出来高が発生したことを示します。一般に、このような価格帯は市場参加者が多く取引した水準として分析材料になります。
TradingViewではPOC(Point of Control)も確認できます。これは対象期間内で最も出来高が多かった価格水準です。このほかVAH(Value Area High)やVAL(Value Area Low)なども表示できます。
TradingViewでチャート横に価格帯別出来高を表示する方法
TradingViewのSuperchartsで銘柄チャートを開いたら、上部にあるインジケーターのメニューを開きます。Volume Profile関連の機能はBuilt-ins内の専用カテゴリから探すことができます。TradingView公式ヘルプでも、Volume ProfileインジケーターはBuilt-ins内の独立したタブに移動したと案内されています。[参照:TradingView Volume Profileの探し方]
現在表示しているチャート範囲について横向きの出来高を出したい場合は、Visible Range Volume Profile(VRVP)を選択します。VRVPは、画面上で見えている価格・期間の範囲についてVolume Profileを自動計算する機能です。[参照:TradingView Visible Range Volume Profile]
設定後にチャートを拡大・縮小したり左右へ移動したりすると、表示範囲に応じてプロファイルの対象も変化します。「今見えているチャートについて価格帯別出来高を確認したい」という用途と相性のよい機能です。
特定期間だけ調べるならFixed Range Volume Profile
「決算発表後から現在まで」「直近の上昇相場だけ」など、任意の期間に限定して価格帯別出来高を確認したい場合は、Fixed Range Volume Profile(固定期間出来高プロファイル)が便利です。
TradingView公式によると、Fixed Range Volume Profileは指定された期間内の出来高を価格水準ごとに計算します。チャート全体ではなく、自分が分析したい区間だけを切り出せるのが特徴です。[参照:TradingView Fixed Range Volume Profile]
例えば株価が長期間横ばいだったあと急騰した銘柄について、横ばい期間だけを指定すると、その期間のどの価格帯に出来高が集中していたのかを確認できます。中長期の支持帯・抵抗帯を考える材料として利用しやすい方法です。
1日ごとの価格帯別出来高を見る方法もある
デイトレードなどで1日単位の価格帯別出来高を分析したい場合には、Session Volume Profileがあります。TradingViewでは指定されたセッションについて出来高分布を計算できます。[参照:TradingView Session Volume Profile]
また、TradingViewにはSession Volume Profileをチャートタイプとして表示する機能もあります。上部ツールバーのチャートタイプからSession volume profileを選択する方法です。[参照:TradingView Session Volume Profile Charts]
長期投資で大きな価格帯を確認したい人と、デイトレードで当日の売買集中価格を知りたい人では適した表示方法が異なります。用途に合わせてVisible Range、Fixed Range、Sessionなどを使い分けるとよいでしょう。
横棒をチャートの右側へ表示する設定
Volume Profileの設定では、ヒストグラムを左右どちらへ配置するか変更できるものがあります。TradingView公式のVolume Profile解説では、Style設定の「Placement」により行をLeftまたはRightへ配置できることが説明されています。
そのため、ローソク足の横、特に右側へ価格帯別出来高を表示したい場合は、使用しているVolume Profileの設定画面を開き、Placementに相当する項目を確認します。
さらに横棒の幅、価格帯の分割数、POC、VAH、VAL、Value Areaなども調整できます。最初は細かく設定しすぎず、出来高プロファイルとPOCだけを見ながら仕組みに慣れると理解しやすいでしょう。
価格帯別出来高の見方|長い横棒は何を意味する?
価格帯別出来高では、基本的に横棒が長いほど、その価格帯で多くの出来高が発生したことを意味します。TradingViewでは出来高の大きな価格帯をVolume Nodeとして分析できます。
出来高が集中している価格帯は、多くの市場参加者が売買した価格帯です。そのため、その後に株価が同じ水準へ戻ってきたときに支持・抵抗として意識されることがあります。TradingView公式もVolume Profileを支持・抵抗水準を見つける分析方法の一つとして説明しています。[参照:TradingView Volume Profileの分析方法]
ただし「出来高が多い価格=必ず反発する」という意味ではありません。Volume Profileは過去にどこで取引が集中したかを示すものであり、将来の株価を保証する指標ではありません。移動平均線、トレンド、決算、地合いなど他の情報と組み合わせて判断する必要があります。
TradingViewで価格帯別出来高が見つからない場合
Volume Profileがインジケーター検索ですぐ見つからない場合は、通常のコミュニティスクリプトだけを探すのではなく、TradingViewのBuilt-insにあるVolume Profile関連項目を確認してください。
TradingView公式が現在案内している主なVolume Profileには、Auto Anchored Volume Profile、Fixed Range Volume Profile、Periodic Volume Profile、Session Volume Profile、Session Volume Profile HD、Visible Range Volume Profileなどがあります。[参照:TradingView Volume Profiles]
なお、利用できる機能や過去データ量などはTradingViewの契約プランや仕様変更によって変わる可能性があります。画面上に目的の機能が表示されない場合は、現在のプランで利用できる機能を公式サイトで確認するのが確実です。
TradingView以外で価格帯別出来高を見る方法
日本株については、証券会社が提供するPC向けトレーディングツールや高機能チャートに価格帯別出来高が搭載されている場合があります。そのため、すでに証券口座を持っているなら、まず利用中の証券会社のチャート機能を確認するのがおすすめです。
ただし「価格帯別出来高」という名称だけでなく、「価格別出来高」「出来高分布」「Volume Profile」など別名称になっていることがあります。またWebブラウザ版では非対応でも、PCアプリ版では利用できるケースがあります。
無料サイトを探す場合にも、単純な日別出来高と価格帯別出来高を混同しないことが重要です。チャート下部へ縦棒として表示される一般的なVolumeではなく、価格軸に沿って横向きに出来高が表示される機能を探してください。サービスの機能は変更されるため、各社の最新機能一覧で確認するのが確実です。
まとめ:TradingViewならVisible Range Volume Profileが分かりやすい
TradingViewで株価チャートの横に価格帯別出来高を表示したい場合は、Volume Profile機能を利用します。特に現在チャートに表示している範囲について横向きの出来高を確認したいなら、Visible Range Volume Profile(VRVP)が分かりやすい選択です。
特定の上昇相場や一定期間だけを分析したければFixed Range Volume Profile、1日などセッション単位で分析したければSession Volume Profileというように使い分けられます。POCを表示すれば、対象期間でもっとも出来高が集中した価格水準も確認できます。
価格帯別出来高は「どこで多くの市場参加者が売買したか」を視覚的に把握できる便利な分析方法ですが、それだけで将来の上昇・下落を判断するものではありません。まずはTradingViewのVisible Range Volume Profileを表示し、普段見ている銘柄で株価と出来高集中帯がどのように関係しているか確認するところから始めると理解しやすいでしょう。
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