NISAを利用して子供の学費など将来使う予定のお金を準備する場合、「何年間運用すれば元本割れの可能性を低くできるのか」「5年程度の運用でも大丈夫なのか」と不安になる方は少なくありません。
株式や投資信託は長期間保有することで価格変動リスクを抑えやすくなる一方、必要な時期が決まっている資金では、運用期間だけでなく売却のタイミングや商品の選び方も重要になります。この記事では、10年後に使う予定のお金をNISAで運用する際の考え方について解説します。
NISAで運用する資金は目的によって投資期間を決めることが大切
NISAは長期的な資産形成に向いた制度ですが、すべてのお金を株式などの値動きが大きい商品で運用すればよいわけではありません。
特に子供の学費のように「10年後に必ず必要になる可能性が高いお金」は、老後資金のように使う時期を自由に調整できる資金とは考え方が異なります。
例えば、大学入学時に500万円必要と考えている場合、9年後に株式市場が大きく下落していても、入学費用の支払い時期を延期することは難しいでしょう。そのため、必要時期が決まっている資金ほどリスク管理が重要になります。
株式投資は何年間運用すれば元本割れしにくくなるのか
株式や株式型投資信託は、運用期間が長くなるほど価格変動の影響を平均化しやすくなる傾向があります。しかし、「何年間運用すれば必ず元本割れしない」という期間はありません。
過去の市場データでは、世界株式などの分散された投資対象を長期間保有すると、短期間よりもマイナスになる確率は低下してきました。しかし、10年間保有していても一時的な金融危機や景気後退によって評価額が下がる可能性はあります。
つまり、5年より10年、10年より20年の方が一般的にはリスクを抑えやすいですが、10年後に必ずプラスになる保証はないという点を理解しておく必要があります。
5年間運用して売却する場合のリスクとは
5年間の運用期間は、株式投資では決して短すぎる期間ではありませんが、元本割れリスクを十分に避けられる期間とも言い切れません。
例えば、投資を始めた直後に大きな株価下落が発生し、その後回復まで時間がかかった場合、5年後の売却時点でも購入価格を下回っている可能性があります。
一方で、毎月積立投資を行う場合は、購入時期が分散されるため、一括投資よりも価格変動の影響を和らげる効果があります。これをドルコスト平均法と呼びます。
10年後に使う教育資金ならどのような運用方法を考えるべきか
10年後に使う予定のお金の場合、最初の数年間は投資信託などで運用し、使う時期が近づいたら徐々に現金化していく方法がよく検討されます。
例えば、子供が現在小学校低学年で大学進学まで10年以上ある場合、当初は株式型投資信託で運用し、大学入学の3年前頃から少しずつ売却して現金比率を高めるという考え方があります。
反対に、入学まで残り数年しかない場合は、値動きの大きい商品への投資割合を減らし、安全性を重視した資産配分を考えることも重要です。
一括投資と積立投資ではどちらが教育資金準備に向いているか
一括投資は、投資した時点から市場の成長を最大限受けられる可能性があります。しかし、投資直後に大きな下落が起きると心理的な負担も大きくなります。
積立投資は、購入時期を分散することで高値づかみのリスクを抑えやすい特徴があります。そのため、毎月の収入から少しずつ教育資金を準備する場合には相性が良い方法です。
例えば、10年後に必要な資金を準備する場合でも、最初に全額投資するのではなく、毎月一定額を積み立てながら、必要時期が近づいたら安全資産へ移すという方法もあります。
NISAで10年後に使うお金を運用するときの注意点
NISAは利益が非課税になる便利な制度ですが、投資元本が保証される制度ではありません。利益が期待できる一方で、元本割れの可能性もあります。
特に教育資金など使用時期が決まっているお金では、「最大利益を狙う」よりも「必要な時に必要な金額を準備できる可能性を高める」ことが重要です。
投資を始める前に、必要金額、使う時期、どの程度の下落なら耐えられるかを考えておくことで、途中で不安になって売却するリスクも減らせます。
まとめ
NISAで10年後に使う教育資金を準備する場合、10年間運用すれば元本割れしないという保証はありません。ただし、長期・分散投資によって短期間より価格変動リスクを抑えやすくなる傾向があります。
5年間の運用でも利益が出る可能性はありますが、株式市場の状況によっては元本割れすることもあります。そのため、必要時期が決まった資金ほど、使う時期が近づいた段階で徐々にリスクを下げることが大切です。
NISAを活用する際は、投資期間だけを見るのではなく、資金の目的に合わせて商品選びや売却計画まで考えることで、より安心して将来のお金を準備しやすくなります。
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