20代後半で資産形成が順調に進み、S&P500インデックスファンドに多額の資金を投資している人は珍しくありません。しかし、投資額が大きくなるほど重要になるのが『リターン』よりも『資産配分(アセットアロケーション)』です。特に投資資産1,280万円に対して預貯金が25万円という状況では、資産のほぼ全額がリスク資産に集中している状態となります。
現在の資産配分を数字で確認する
投資信託が1,280万円、預貯金が25万円の場合、総資産は約1,305万円です。
この場合、S&P500の割合は約98.1%、現金比率は約1.9%となります。
| 資産 | 金額 | 割合 |
|---|---|---|
| S&P500インデックスファンド | 12,800,000円 | 約98.1% |
| 預貯金 | 250,000円 | 約1.9% |
長期投資家としては非常に攻めた配分であり、一般的な資産形成の教科書的な比率とは大きく異なります。
28歳なら株式100%は本当に危険なのか
年齢だけで考えると、28歳で投資期間が30年以上あるなら株式中心の運用自体は合理的です。実際に米国では若年層が株式100%で運用するケースも少なくありません。
一方で問題となるのは株式比率ではなく、生活防衛資金の少なさです。S&P500が暴落しても長期的には回復する可能性がありますが、急な失業や病気、引っ越し、車の故障などは待ってくれません。
資産が1,300万円以上あるにもかかわらず、自由に使える現金が25万円しかない状態は、多くのFPや資産運用経験者から見るとやや攻めすぎと評価されることが多いでしょう。
YouTubeで見る投資家との違い
YouTubeなどで紹介される投資家の多くは、株式比率が高く見えても実際には生活防衛資金を別口座で確保しています。
例えば総資産1,300万円の人であれば、100万円〜300万円程度の現金を維持しながら残りを投資に回しているケースも珍しくありません。
そのため、単純に株式比率だけを見ると似ていても、現金クッションの有無によってリスク耐性は大きく変わります。
ボーナス投資は継続して良いのか
年間ボーナス150万円のうち半分を投資しているとのことですが、長期的な資産形成という観点では非常に優秀な習慣です。
ただし今後も同じペースで投資するなら、まずは生活防衛資金を優先的に積み上げる方法も検討できます。
例えば今後のボーナス投資を一時的に抑え、生活費の3〜6か月分程度の現金を確保してから再び積極投資に戻る方法です。
S&P500が50%下落した場合を想定する
リーマンショック級の暴落が発生した場合、S&P500は一時的に50%近く下落する可能性があります。
現在の1,280万円が640万円程度になる局面も理論上はあり得ます。
その時に『まだ保有できる』と思えるなら現在の投資方針は継続可能です。逆に生活費への不安から売却してしまう可能性があるなら、現金比率を上げた方が結果的に良い運用になることもあります。
まとめ
28歳でS&P500に1,280万円投資していること自体は、長期投資の観点では必ずしも攻めすぎとは言えません。
しかし、預貯金25万円という現金比率は非常に低く、投資リスクよりも生活防衛資金不足のリスクの方が気になる水準です。
今後も投資を続けるなら、まず数か月分の生活費を現金で確保し、その上でS&P500への積立やボーナス投資を継続するという考え方が、資産形成と安心感の両立につながるでしょう。
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