NISA制度を利用して資産形成を始める人が増える一方で、「生活費まで投資に回してしまうNISA貧乏」という言葉も聞かれるようになりました。特にリーマンショック級の大暴落が発生した場合、余裕資金を超えて投資している人は精神的に耐えられるのか、不安に感じる人も少なくありません。
長期投資では暴落は避けられない出来事です。重要なのは、暴落そのものよりも、その時に冷静な判断ができる投資環境を作れているかどうかです。この記事では、過剰投資によるリスクや、大きな下落相場でも投資を続けるための考え方を解説します。
NISA貧乏とはどのような状態なのか
NISA貧乏とは、将来の資産形成を意識するあまり、現在の生活に必要なお金まで投資に回してしまい、日常生活が苦しくなる状態を指す言葉です。
本来、NISAは余裕資金を使って長期的な資産形成を行うための制度です。しかし、「非課税枠を最大限使いたい」「早く資産を増やしたい」という気持ちから、生活防衛資金を削って投資するケースがあります。
例えば、毎月の生活費が25万円必要な人が、預貯金をほとんど残さず毎月10万円以上を投資に回している場合、突然の病気や失業、家電の故障などが発生すると投資資産を売却せざるを得なくなる可能性があります。
リーマンショック級の暴落では資産はどれくらい減るのか
株式市場では大きな下落が何度も発生してきました。世界的な金融危機では、株価指数が短期間で大きく下落することがあります。
例えば、1000万円を株式に投資していた場合、相場が50%下落すると評価額は500万円になります。数字だけを見ると、500万円の損失を抱えた状態です。
余裕資金で投資している人であれば「いずれ回復するまで待とう」と考えられる可能性があります。しかし、生活費や住宅資金など、本来使う予定のお金まで投資している場合は、不安から底値付近で売却してしまうことがあります。
暴落時にメンタルを崩す最大の原因は含み損の大きさ
投資家が暴落で苦しくなる理由は、単に資産が減ることだけではありません。「このままさらに下がるのではないか」「生活に影響が出るのではないか」という不安が大きな心理的負担になります。
特に、自分の投資金額が自分の許容範囲を超えている場合、株価の値動きが生活そのものへの不安につながります。
例えば、毎月の給料から余裕を持って積立投資をしている人は、暴落時でも「安く買える期間」と考えられる場合があります。一方で、預金をほぼ投資に変えてしまった人は、下落を見るたびに強いストレスを感じやすくなります。
暴落に耐えられる投資家が準備していること
長期投資を続けられる人は、暴落を予測するよりも、暴落が起きても行動を変えない仕組み作りを重視しています。
- 生活費6か月分程度の現金を確保する
- 数年以内に使う予定のお金は投資しない
- 株価が半分になる可能性を事前に理解する
- 投資金額を自分が眠れる範囲に調整する
例えば、投資資産が3000万円あっても、別に生活防衛資金が500万円あれば、株価下落時にも冷静に判断しやすくなります。
NISAでは投資額より継続できる金額が重要
NISAでは非課税枠を最大限利用することが注目されがちですが、最も重要なのは無理なく継続できる投資額を設定することです。
毎月5万円を20年間継続できる人と、最初だけ無理をして年間投資枠を埋めたものの、暴落時に怖くなって売却してしまう人では、長期的な結果が大きく変わる可能性があります。
投資では「どれだけ多く入金できるか」だけでなく、「どれだけ市場に居続けられるか」が重要です。
暴落時に売らないための考え方
大きな暴落が起きた時、多くの投資家が悩むのは「今売るべきか、それとも待つべきか」という判断です。
しかし、長期的な資産形成を目的としている場合、短期的な値下がりだけで判断すると、本来得られるはずだった市場回復の恩恵を逃す可能性があります。
重要なのは、投資前に「もし資産が30%、50%減ったらどうするか」を考えておくことです。その状況でも保有を続けられる金額で投資していれば、暴落は乗り越えやすくなります。
まとめ
NISA貧乏と言われるような、余剰資金を超えた投資をしている場合、リーマンショック級の暴落では精神的な負担が大きくなる可能性があります。
問題は暴落そのものではなく、生活に必要なお金まで投資してしまい、冷静な判断ができなくなることです。
NISAを活用した資産形成では、最大限投資することよりも、暴落時にも続けられる投資金額を設定することが大切です。長期投資で成功するためには、利益を追うだけでなく、自分自身の心理と生活を守る資金管理が欠かせません。
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