S&P500に500万円を投資して10年間保有した場合、いくらになるのかは将来の運用利回りによって大きく変わります。株式投資なので「10年後には必ず○万円」と予測することはできませんが、想定利回りを変えて複利計算すれば、おおよそのイメージを持つことはできます。
たとえば500万円を追加投資せず10年間運用した場合、単純な試算では年率3%なら約672万円、5%なら約814万円、7%なら約984万円、10%なら約1,297万円です。ただし、これは一定の利回りで毎年増え続けると仮定した計算であり、実際のS&P500は上昇と下落を繰り返します。
500万円を10年間運用した場合のシミュレーション
複利運用では、元本だけでなく、それまでに得た利益にも次の利益が乗ります。500万円を一括投資し、利益を再投資しながら10年間保有すると仮定して計算すると次のようになります。
| 想定年率 | 10年後の金額 | 500万円からの増加額 |
|---|---|---|
| 年率0% | 約500万円 | 約0万円 |
| 年率3% | 約672万円 | 約172万円 |
| 年率5% | 約814万円 | 約314万円 |
| 年率7% | 約984万円 | 約484万円 |
| 年率10% | 約1,297万円 | 約797万円 |
たとえば年率7%なら「500万円×1.07の10乗」で約984万円になります。約2倍に近い金額ですが、毎年7%ずつ確実に増えるという意味ではありません。
S&P500の過去の実績をそのまま未来に使えない理由
S&P500は米国の代表的な大型企業500社で構成される株価指数で、長期的には成長してきた実績があります。S&P Dow Jones Indicesの公式サイトでは、指数の概要やパフォーマンスを確認できます。[参照]
しかし、過去の平均リターンをそのまま「今後10年間の年利」と考えることはできません。株価が割高な時期から投資を始める場合と、大幅下落後から始める場合では、その後10年間のリターンが大きく異なる可能性があります。
また日本からS&P500連動型の投資信託などを購入する場合、円ベースの評価額には為替も影響します。米国株が上昇していても円高・ドル安が進めば円換算リターンが小さくなる場合があり、反対に円安なら押し上げられることがあります。
10年後に500万円を下回る可能性もゼロではない
年率5%や7%のシミュレーションを見ると順調に資産が増えるように感じますが、株式投資には元本保証がありません。10年間という比較的長い期間でも、購入時期やその後の市場環境によって期待したほど増えない可能性があります。
S&P500でも金融危機や景気後退などによって大幅に下落する局面があります。たとえば投資直後に30%下落すれば、500万円の評価額は単純計算で350万円です。その後回復する可能性はありますが、回復までの期間は事前には分かりません。
そのため「10年後に使うことが決まっている500万円」を全額株式へ投資する場合は注意が必要です。住宅購入や教育費など使用時期が決まっている資金なら、現金や他の資産も含めて考える必要があります。
30歳なら10年後より20年・30年後も考えてみる
30歳で投資を始める場合、10年後はまだ40歳です。老後資金など長期の資産形成が目的なら、10年間だけでなく20年、30年という期間で複利を考えることもできます。
たとえば500万円を追加投資せず年率5%で運用できたと仮定すると、10年後は約814万円、20年後は約1,327万円、30年後は約2,161万円です。年率7%なら10年後約984万円、20年後約1,935万円、30年後約3,806万円となります。
もちろん30年間ずっと5%や7%で運用できる保証はありません。ただ、運用期間が長くなるほど「利益がさらに利益を生む」という複利の効果が大きくなることを理解する例としては役立ちます。
一括500万円と積立投資は役割が少し違う
500万円を一度に投資すれば、最初から500万円全体を市場に置けるため、その後株価が上昇すれば恩恵を大きく受けられます。一方、購入直後に暴落した場合には500万円全体が下落の影響を受けます。
これに対して毎月一定額を積み立てれば、購入時期を分散できます。株価が下落した時期にも買い続けるため、一括投資とは異なるリスクの取り方になります。金融庁も長期・積立・分散投資を安定的な資産形成の選択肢として説明しています。[参照]
どちらが適しているかは、500万円が資産全体の何割なのか、今後も収入から積み立てられるのか、暴落時にどの程度の含み損へ耐えられるのかによって変わります。
NISAなら税金の違いも大きい
S&P500へ投資する場合、NISAを利用できるかどうかも重要です。通常の課税口座では株式や投資信託の売却益・配当等に原則約20%の税金がかかりますが、NISA口座内で得た対象商品の利益は非課税です。金融庁によると、現在のNISAは年間360万円、非課税保有限度額は総枠1,800万円です。[参照]
ただし年間投資枠があるため、500万円を1年間ですべてNISAへ新規投資することはできません。つみたて投資枠120万円と成長投資枠240万円を合わせても年間上限は360万円です。また、購入したいS&P500連動商品がそれぞれの投資枠の対象商品か確認する必要があります。
そのため500万円を投資するなら、NISA枠を利用する部分と課税口座を利用する部分、あるいは複数年に分けてNISAへ投資する方法などを比較することになります。
まとめ:500万円は10年後に約800万~1,000万円になる可能性もあるが保証はない
S&P500へ500万円を投資して10年間保有した場合、一定の利回りを仮定すると、年率3%なら約672万円、5%なら約814万円、7%なら約984万円、10%なら約1,297万円という試算になります。
ただし、これはあくまでシミュレーションです。実際には米国株の値動き、為替、投資信託のコスト、税金などによって結果は変わり、10年後に元本を下回る可能性もあります。「10年後はいくらになるか」ではなく、「複数のリターンを想定したとき、自分がどの程度の値下がりまで許容できるか」まで考えることが重要です。
30歳なら10年後は40歳であり、資金の目的によっては20年・30年という長期運用も選択肢になります。生活防衛資金や近い将来使うお金を確保したうえで、無理のない金額を長期間運用することが、S&P500を利用した資産形成を考える基本になります。
こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。


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