株式投資で成功した人の話を聞くと「100万円儲かった」「資産が倍になった」といった大きな金額を目にすることがあります。しかし、その金額が実際に自由に使えるお金なのか、税金を差し引く前の利益なのかは確認が必要です。株の利益がどのように計算され、どの程度が手元に残るのかを知ることで、投資成功談を正しく見ることができます。
株で儲かった金額は税金を引く前で語られることが多い
株式投資で「利益が出た」と表現する場合、多くは株を売却した時点の利益(売却価格-購入価格)を指しています。この金額は基本的に税金が差し引かれる前の金額です。
例えば、100万円で購入した株を150万円で売却した場合、利益は50万円です。しかし、課税口座で売買した場合、この50万円すべてが手元に残るわけではありません。日本では株式の譲渡益や配当には約20.315%の税金がかかるため、実際の手取りは約40万円になります。
そのため「50万円儲かった」という話は間違いではありませんが、「自由に使えるお金が50万円増えた」という意味ではない点に注意が必要です。
投資家によって利益の語り方は大きく違う
株式投資の成功談では、利益額だけが強調されることがあります。特にSNSや投資コミュニティでは、短期間で大きな利益を出した例が目立ちやすくなっています。
例えば「100万円を投資して1年で50万円増えた」という話の場合、利益率としては50%ですが、税引後では約39万8千円程度になります。また、途中で大きな含み損を経験していた可能性や、同じ方法で毎回利益を出せるとは限らない点も考える必要があります。
一方で、長期間の資産形成を目的としている投資家は、税引後の金額や年間の平均リターンを重視する傾向があります。
含み益と確定利益は意味が違う
株の利益には、まだ株を売却していない状態の「含み益」と、売却して確定した「利益」があります。この2つは投資経験が浅い人ほど混同しやすいポイントです。
例えば、100万円で買った株が200万円になった場合、画面上では100万円の利益が表示されます。しかし、その後株価が下落すれば利益は減少します。売却して初めて、その利益が現実のお金になります。
SNSなどで「資産が数百万円増えた」と紹介されている場合、その中にはまだ売却していない評価額の増加が含まれていることもあります。
株の利益にかかる税金の仕組み
日本では、上場株式の売却益や配当金には通常約20.315%(所得税・復興特別所得税・住民税)の税率が適用されます。
例えば株の売却で100万円の利益が出た場合、単純計算では約20万円が税金となり、手元に残る金額は約80万円になります。
ただし、NISA口座を利用している場合は一定範囲内の投資利益が非課税になります。そのため、同じ100万円の利益でも利用している制度によって実際の受取額は変わります。
株の成功談を見るときに確認したいポイント
投資で儲かったという話を見る場合は、利益額だけではなく、元本・投資期間・税引後の金額・リスクも確認することが大切です。
例えば「100万円儲かった」という話でも、元手が1000万円なのか10万円なのかによって意味は大きく変わります。また、偶然相場環境が良かっただけの場合もあり、その方法が将来も通用するとは限りません。
投資の成果を比較するときは、単純な利益額ではなく、投資元本に対するリターンや継続的に再現できる方法なのかを見ることが重要です。
まとめ
株で儲かったという話は、多くの場合、税金を差し引く前の利益額で語られています。そのため、実際に手元に残る金額は少なくなる場合があります。
また、含み益を含めて紹介されているケースや、一時的な成功例だけが注目されることもあります。投資の話を参考にするときは、利益額だけを見るのではなく、税引後の金額や投資期間、リスクまで含めて判断することが大切です。
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