投資の勉強で挫折する人は多い?初心者が続かない理由と無理なく学ぶ方法

資産運用、投資信託、NISA

株や投資信託について勉強し始めたものの、専門用語の多さや情報量に圧倒され、「自分には投資は向いていないのでは」と感じる人は珍しくありません。決算書、PER、PBR、チャート、金利、為替などを一度に理解しようとすると、投資の学習は急に難しく見えてきます。

ただし、投資を始めた人のうち何%が学習段階で挫折する、という信頼できる公的な統計は見当たらないため、「ほとんどの人が挫折する」と数字を作って説明することはできません。一方で、投資には初心者がつまずきやすいポイントがあり、最初からすべてを理解しようとしないことが大切です。

投資の学習で挫折しやすい理由

大きな理由の一つは、投資という言葉が非常に広いことです。株式投資だけでも企業分析、財務諸表、テクニカル分析、経済、金融政策、税金など多くの分野があります。さらに投資信託、債券、REITなどまで勉強しようとすると情報量は膨大になります。

初心者が「投資を始めるなら全部理解しなければならない」と考えると、勉強そのものが目的になりがちです。しかし、自動車を運転するためにエンジンを設計できる必要がないのと同じで、投資も最初から金融の専門家と同じ知識を持つ必要はありません。

もう一つは、勉強しても正解が一つに決まらないことです。同じ企業を見ても「成長性が高いから買い」と考える人もいれば、「株価が割高だから見送り」と判断する人もいます。この曖昧さが、学校の勉強との大きな違いです。

「勉強したのに株価を予想できない」で挫折しない

投資を勉強すると株価を正確に予測できるようになる、と考えて始めると挫折しやすくなります。プロの投資家であっても将来の株価を確実に予測することはできません。

たとえば企業の決算が良くても、市場がそれ以上の好決算を期待していれば株価が下落することがあります。反対に赤字決算でも、「想定していたほど悪くなかった」という理由で株価が上昇することもあります。

投資の勉強は未来を当てる能力を身につけるというより、リスクとリターンの関係を理解し、自分が取っているリスクを把握して判断できるようになるためのものと考えるほうが現実的です。

初心者は何から勉強すればいい?

最初に覚える内容を絞ると学習しやすくなります。金融庁もNISAなどを通じた資産形成について「長期・積立・分散投資」を基本的な考え方として紹介しています。金融庁のNISA特設サイトには初心者向けの解説も掲載されています。[参照]

まずは「株と投資信託の違い」「値下がりすれば元本割れする」「リスクとリターンは関係している」「分散すると一つの資産への集中を避けられる」「余裕資金で行う」といった基本事項から理解すれば十分です。

個別株に興味があるなら、その次に売買方法、配当、PER・PBR、企業の売上高や利益、決算資料の読み方などへ進めばよいでしょう。最初の日からローソク足のパターンや高度な財務分析まで暗記する必要はありません。

勉強だけでは分からないことも多い

投資は本を読むだけより、少額で実際の値動きを経験すると理解しやすくなる部分があります。ただし、生活費や近いうちに必要になるお金を投資するのではなく、損失が発生しても生活に支障がない範囲で考えることが重要です。

実際のお金を使うことに抵抗がある場合は、仮想資金を利用する株式投資シミュレーションから始める方法もあります。「1株買ったつもりで1か月値動きを観察する」という方法なら、お金を使わずに練習することもできます。

たとえば好きな企業を一つ選び、「なぜこの会社に興味を持ったのか」「どんな商品で稼いでいるのか」「最近の売上と利益はどうなっているのか」を調べるだけでも立派な投資学習です。具体的な企業を題材にすると、抽象的な用語も理解しやすくなります。

SNSや動画を見すぎると逆に難しくなることもある

現在はYouTubeやSNSで大量の投資情報を無料で入手できます。しかし、「長期投資が正解」「短期売買で稼ぐ」「高配当株を買う」「インデックスだけでいい」など、発信者によって主張が大きく異なります。

これらをすべて取り入れようとすると、自分が何を勉強しているのか分からなくなることがあります。投資スタイルによって必要な知識が違うためです。

また「必ず上がる」「誰でも簡単に儲かる」といった表現にも注意が必要です。金融庁もSNSなどをきっかけとする投資詐欺について注意喚起しています。投資の基礎を確認するときは、金融庁や日本証券業協会などの公的・業界団体の情報を土台にすると安心です。[参照]

投資の勉強を途中で休んでも問題ない

投資は資格試験ではないため、「3か月以内に全部覚えなければ失格」という期限はありません。理解できない部分が出てきたら一度休み、必要になったときに調べ直す方法でも構いません。

また、個別株の企業分析が難しいからといって資産形成そのものを諦める必要もありません。多数の資産へ分散する投資信託など、個別企業を毎日分析しなくても利用できる金融商品があります。

逆に勉強してみた結果、「自分は価格変動が気になってしまうので投資額を小さくしたい」「今は投資をしない」と判断することも一つの成果です。投資をすること自体が目的ではなく、自分のお金をどう管理するかを考えることが本来の目的だからです。

まとめ:投資学習は全部理解しようとしないことが続けるコツ

投資の学習で難しさを感じたり、途中でやめたりすること自体は不自然ではありません。一方、「投資初心者の○割が挫折する」と断定できる公的な統計があるわけでもないため、周囲と比較する必要はありません。

初心者は投資の世界を全部勉強しようとせず、自分に必要な知識から少しずつ覚えることが大切です。まずリスク、分散、長期・積立、株や投資信託の基本を理解し、興味が出てきた分野を追加で学んでいけば十分です。

分からない用語が出るたびに調べるという進め方でも、知識は少しずつ積み上がります。「全部理解してから投資を始めなければならない」と考えず、自分のペースで学習を続けることが、投資との長い付き合いでは重要です。

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