最近、多くの証券会社で国内株式の売買手数料無料化が進んでいます。以前は株を買うたび、売るたびに数百円から数千円の手数料が発生していましたが、現在は「ゼロ円」が当たり前になりつつあります。
すると気になるのが、「証券会社は何で利益を出しているのか」「手数料がなくなったら収益は減るのでは?」という疑問です。
実は、証券会社の利益は売買手数料だけではありません。この記事では、手数料無料化が進む理由と、その裏側にある証券会社の収益構造について解説します。
証券会社は売買手数料だけで稼いでいるわけではない
昔は株の売買手数料が主要な収益源でしたが、現在は収益構造が大きく変化しています。
現在の証券会社は複数の収益源を持っています。
| 収益源 | 内容 |
|---|---|
| 投資信託関連収入 | 販売手数料や信託報酬の一部 |
| 信用取引金利 | 信用買い利用者への貸付金利 |
| 貸株サービス | 株の貸出による収益 |
| 外国株取引 | 為替手数料やスプレッド |
| 資産運用サービス | ラップ口座などの管理手数料 |
現在では「売買手数料だけで利益を出す時代」から「顧客の資産全体で収益を得る時代」へ変化しています。
なぜ手数料無料化を進めるのか
一番大きな理由は顧客獲得競争です。
投資初心者が証券会社を選ぶ時、多くの人が最初に比較するのが手数料です。
例えばA社が手数料500円、B社が無料なら、サービス内容が大きく変わらなければ無料の方へ流れやすくなります。
そのため証券会社は利益が減ると分かっていても、顧客を集めるために無料化を進めています。
手数料無料は「入り口商品」の考え方に近い
実は手数料無料化はスーパーの特売品と似ている部分があります。
例えばスーパーで卵を安く販売して来店客を増やし、その人が野菜や飲み物も買って利益を出すケースがあります。
証券会社も似た考え方です。
株取引を無料にして口座を開設してもらい、その後に積立投資、NISA、投資信託、信用取引などを利用してもらうことで長期的な収益につなげています。
信用取引や投資信託は意外と大きな収益源
特に信用取引は収益性が高いと言われています。
信用買いでは利用者が資金を借りるため金利収入が発生します。
また投資信託は保有しているだけで信託報酬が継続的に発生する商品もあります。
例えば1万人が毎月積立投資を続けると、売買がなくても長期的な収益が積み上がっていきます。
無料化が進んでも利用者が注意したいポイント
売買手数料無料は魅力的ですが、他のコストも確認することが大切です。
- 外国株の為替手数料
- 信用取引の金利
- 投資信託の信託報酬
- 各種サービス利用料
- スプレッドの広さ
無料に見えても、別の部分でコストが発生している場合があります。
「無料」という言葉だけではなく、全体のコストを見ることが重要です。
まとめ
証券会社が売買手数料を無料化する理由は、顧客獲得競争が大きな背景にあります。
そして減った手数料収入は、投資信託、信用取引、外国株、資産運用サービスなど複数の収益源によって補っています。
現在の証券会社は「取引ごとに稼ぐモデル」ではなく、「長期的に利用してもらうモデル」へ大きく変化していると言えるでしょう。
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