NISAでオルカン(全世界株式)やS&P500などのインデックスファンドを積み立てている人の中には、相場が下落した時に不安になり、売却を考える人もいます。しかし、長期投資を目的とした積立投資では、価格下落には独特の意味があります。この記事では、なぜ下落時に損切りをする人がいるのか、そして長期積立投資ではどのように考えるべきなのかを分かりやすく解説します。
オルカンやS&P500の積立投資で下落は本当に悪いことなのか
長期間にわたって投資を続ける積立投資では、株価が下がることは必ずしも悪い出来事ではありません。毎月一定額を購入する場合、価格が下がれば同じ金額でより多くの投資信託を買うことができます。
例えば、毎月3万円をS&P500の投資信託に積み立てている場合、基準価額が1万円の時は3口分購入できます。しかし基準価額が5000円まで下がれば、同じ3万円で6口購入できます。
将来的に市場が回復した場合、安い価格で多く買えていた分が利益につながる可能性があります。そのため、積立投資では下落局面を長期的な資産形成の機会と考える人も多くいます。
なぜ下落した時に損切りする人がいるのか
理屈では「安く買えるチャンス」と分かっていても、実際に自分のお金が減っている状態を見ると不安になる人は少なくありません。これは投資経験が浅い人ほど起こりやすい心理的な反応です。
例えば100万円投資した商品が80万円になった場合、画面上では20万円の含み損が表示されます。この状態を見ると「もっと下がる前に売った方がいいのでは」と考えてしまうことがあります。
また、SNSなどで「暴落したから損切りした」という投稿を見ることで、不安がさらに大きくなる場合もあります。ただし、短期売買を目的としている人と長期積立投資をしている人では、取るべき行動や考え方は異なります。
長期投資では下落時に売らない考え方が基本になる理由
オルカンやS&P500のような幅広い株式に投資する商品は、世界経済や米国企業の成長を長期的に期待して投資するものです。そのため、数年単位の値動きよりも10年、20年といった長期的な視点が重要になります。
過去の株式市場でも、大きな下落局面は何度もありました。しかし、その後に経済成長とともに市場が回復してきた歴史があります。
もちろん、将来の値動きを保証するものではありませんが、長期投資では一時的な下落だけを見て判断するよりも、投資目的や運用期間を確認することが大切です。
積立投資で避けたいのは下落ではなく感情的な売買
積立投資で大きな失敗につながりやすいのは、株価が高い時に安心して買い、下落した時に怖くなって売るという行動です。
例えば、株価が上昇している時に「もっと上がりそう」と投資を増やし、暴落時に「もう駄目だ」と売却すると、結果的に高値で買って安値で売る形になりやすくなります。
一方で、毎月決まった金額を淡々と積み立てる方法は、価格変動のタイミングを予測する必要がありません。感情に左右されにくいことが積立投資の大きなメリットです。
ただし損切りが間違いとは限らないケースもある
長期投資だからといって、すべての場合で売却してはいけないわけではありません。投資目的が変わった場合や、生活資金が必要になった場合などは売却を検討することもあります。
例えば、数年以内に使う予定のお金を株式投資に回していた場合、相場下落時に必要なお金を確保できなくなる可能性があります。そのような場合は、投資計画そのものを見直す必要があります。
また、自分が購入している商品が本当に長期投資の目的に合っているのか確認することも重要です。名前だけで選ぶのではなく、投資対象やリスクを理解しておくことが大切です。
NISAの積立投資で大切なのは下落時の行動を事前に決めること
NISAで資産形成をする場合、相場が下落した時にどう行動するかを事前に決めておくと、不安に流されにくくなります。
例えば「10年以上使わない資金で投資する」「毎月決めた金額を継続する」「大きな下落でもすぐ売らない」といったルールを作っておくことで、冷静な判断がしやすくなります。
投資では利益を得ることだけでなく、下落局面で感情をコントロールすることも重要な能力になります。
まとめ|オルカンやS&P500の積立投資では下落との向き合い方が重要
オルカンやS&P500などへの長期積立投資では、価格下落は必ずしも悪いものではありません。むしろ積立期間中であれば、安い価格で購入できる機会になる場合があります。
一方で、下落時に不安になって売却する人がいるのも自然な心理です。大切なのは、自分の投資目的や運用期間を理解し、感情だけで判断しないことです。
NISAを利用した長期投資では、短期間の値動きではなく、長い時間をかけて資産形成を行うという本来の目的を忘れないことが重要です。
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