NISAで長期投資を始めた20代の方にとって、将来の大きな不安の一つが「資産を使い始める時に株価が大暴落したらどうなるのか」という問題です。特に30年以上運用する場合、途中の値下がりよりも、老後の取り崩し時期に大きな下落が起きるリスクを意識することが重要です。この記事では、NISAで積み立てた資産を将来取り崩す時に暴落が起きた場合の考え方や対策について解説します。
長期投資でも最後の暴落リスクには注意が必要
NISAでオルカン(全世界株式)やS&P500などのインデックスファンドを長期間運用する場合、途中の株価下落は時間をかけて回復を待てる可能性があります。しかし、資産を取り崩し始める時期に大きな暴落が起こると、状況は変わります。
例えば、30年間積み立てて資産が5000万円になったとしても、定年直後に株式市場が40%下落すると、一時的に資産評価額は3000万円まで減少する可能性があります。そのタイミングで生活費のために売却を続けると、回復前に資産を大きく減らしてしまうことがあります。
このような問題は「シーケンス・オブ・リターン・リスク(取り崩し開始時期の収益率リスク)」と呼ばれ、長期投資の出口戦略では重要なポイントになります。
老後の取り崩しでは資産をすべて株式のまま持たない考え方もある
若い時期の資産形成では、株式比率を高くして長期的な成長を狙う考え方があります。しかし、資産を使う時期が近づいたら、値動きを抑えるために資産配分を調整する方法があります。
例えば、60歳で退職する予定なら、数年前から一部を現金や債券など値動きの小さい資産に移しておく方法があります。こうすることで、株式市場が大きく下落した時でも、生活費を株式売却に頼らずに済みます。
具体的には、老後数年分の生活費を現金で確保し、残りの資産を運用し続けるという方法もあります。これにより、暴落時に焦って売却する必要が減ります。
若いうちは暴落を過度に恐れる必要はない理由
20代からNISAで積立投資を始める場合、運用期間が非常に長いため、短期的な暴落よりも継続できる投資計画を作ることが重要です。
投資期間が30年以上ある場合、途中でリーマンショックのような大きな下落が起きても、その後の回復期間を待てる可能性があります。むしろ積立期間中の下落は、同じ金額で多くの投資信託を購入できる機会になる場合もあります。
例えば毎月10万円を積み立てている場合、価格が高い時も安い時も一定額を購入するため、購入単価を平均化する効果があります。
取り崩し時の暴落に備える具体的な方法
老後に向けた資産形成では、積み立てる時だけでなく、使う時の計画も考えておくことが大切です。代表的な対策としては、取り崩し開始時期を分散する方法があります。
例えば、65歳から毎年一定額を取り崩す予定でも、株価が大きく下落した年は現金資産を使い、株価が回復した後に売却するという考え方があります。
また、資産を一度に全額売却するのではなく、毎月や毎年少しずつ取り崩すことで、市場のタイミングに左右されにくくなります。
定年直前に資産配分を見直すことが重要
若い時に設定した投資方針を、そのまま老後まで続ける必要はありません。人生のステージによって、適したリスクの取り方は変化します。
例えば20代では、収入があり長期間運用できるため、株式中心の運用が向いている場合があります。しかし60代になり、生活費を投資資産から出す段階では、価格変動を抑える工夫が必要になります。
大切なのは、暴落を完全に避けることではなく、暴落が起きても生活に影響が出ない仕組みを事前に作っておくことです。
NISAは出口戦略まで考えて運用することが大切
NISAでの長期投資は、資産を増やすことだけでなく、将来どのように使うかまで考えることでより効果的になります。
20代から積立投資を始める場合、今すぐ老後の暴落を心配しすぎる必要はありません。しかし、資産形成の終盤では、株式だけに偏らない資産配分や取り崩し方法を考えることが重要になります。
例えば50代になった時点で、老後資金の一部を安全資産へ移す計画を立てておけば、相場環境に左右されにくい生活設計ができます。
まとめ|長期投資では暴落への備えを事前に考えておくことが重要
NISAを30年以上運用した後に大暴落が起きる可能性はゼロではありません。しかし、長期投資では積立期間と取り崩し期間を分けて考えることで、リスクに備えることができます。
若いうちは時間を味方につけて資産形成を続け、老後が近づいたら資産配分や取り崩し方法を調整することが大切です。
投資で重要なのは、暴落を予測することではなく、暴落が起きても慌てずに対応できる準備をしておくことです。
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